首領の女 ３

八方塞がり ページ27

A
『もしもし？』



















電話は繋がった



















佐々木
「アタシ！カードは見つかった？」

A
『うん、見つけた
そっちは大丈夫？』



















Aは普段、幹部と話す時は敬語で喋る
たまに抜けることもあるが基本は敬語だった
佐々木には佐々木自ら敬語はいやだと言われ
敬語なしで話すことにした



















佐々木
「もうクタクタ、、、当分は動きたくない
姫ちゃんは大丈夫？」

A
『それが閉じ込められたみたいで出られないの』

佐々木
「マジぃ？！ヤバくない？それ」

A
『うん、ハルとかに連絡取れない？』

佐々木
「取りたいのは山々なんだけど
無線機無くなって連絡先知らないし
姫ちゃんって三途さんの連絡先とか知らない？」

A
『分からないの、、、
登録してあるのは万次郎だけで』



















Aが持つケータイには
万次郎しか登録してなかった
幹部を登録しようとしたら
万次郎にしなくていいと言われしてなかった



















佐々木
「首領だけか、、、
アタシたちマジでピンチだね」

A
『ほんとそうね』



















佐々木は佐野に電話をするのを躊躇った
佐野が愛する彼女は今や籠の中の鳥状態で
こんな事がバレたら確実に自分はこの世にいない
だから電話するという頭はなかった
なんとか自分が彼女を助けないといけない
でも自分は足を痛めたせいで
上手くは歩けない
しかも追われてる身
ここから動くことは出来そうになかった

AはAで
万次郎に電話することは出来なかった
何故ならば彼は商談に行くと言っていた
商談なら電話があっても出ることは出来ない
それに普段からあまりケータイを持ち歩かない万次郎が
今日だけ持ってるとも限らない

２人とも八方塞がりだった

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