怪物屋の半妖娘 (ページ20)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:30,694 hit

5-1話ページ20

織との電話を切った隠神さんに手招きされて茂みから出る。

「い、隠神さん、いいんですか。子供に殺しを良しとするなんてどうかしている」

「殺しを良しとしているんじゃない。覚悟しているんだ」

(何か隠神さんが格好いいこと言い出した…)

怒りを抑える為敢えて呑気に考えていればあきちゃんが茂みから飛び出して来て泣き始める。

その後ろから怪物が襲い掛かってくる。

手をかざせ怪物は細切れになる。

『まだ生きてる！』

次の攻撃をしようとすればその前に隠神さんがあきちゃんを庇い、怪物の残った頭を撃つ。

次に出てきた怪物が2人を連れて行く。

「隠神さん！晶！」

『織！夏羽くん！私が行く！』

周りを囲んでいた怪物を吹き飛ばして八つ裂きにして2人が連れて行かれた方へ走る。

(少し出遅れた。無事でいて！)

2人に追いつけば土産屋で見た少女がいた。とても懐かれていた様子。

『2人とも無事？』

「Aちゃん！僕は無事だよ！でも…」

あきちゃんが隠神さんの腕をチラリと見る。2人の元へ駆け寄って隠神さんの腕を見れば紫色に変色していた。

「ついて来て、腕の怪我を治したいんでしょ。アイツに見つかっちゃうと面倒だから」

ここで頼れるのはこの少女しかいない。少し疑わしかったが少女の後を3人で追った。