怪物屋の半妖娘 (ページ19)

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4-3話ページ19

宿の温泉から上がって部屋で寛いでいれば3人はホタルを見に行って来るらしく玄関まで見送る。

数分経って宿の扉が開いた。

『隠神さん、おかえりなさい』

「A、すまんがついて来てくれ」

『？はーい』

暗闇を歩いていれば一軒家が目に入る。

『あそこですか？』

「ああ、蓼丸先生がいる」

『お昼の人ですよね？』

「ああ、後から気づかれないようにつけてくれ」

『？はあ、わかりました』

よくわからなかったが、必ず何かしらの意味はある。言われるまま外に出た2人の跡をつけた。

かすかに怪物の気配がしたが、特に殺気のようなものは感じなかった為無視する。

2人は歩きながら話し始めた。その内容は衝撃的で、腑が煮えくり返りそうで、悲しくて、そして、呆れるような話だった。

(ここで怒るのもアイツを殺すのも織だ)

私じゃない、と必死に怒りを抑える。

その後も暫く男の話を聞いていた隠神さんは織と電話を繋いでいたらしいスマホを見せる。

瞬間、蜘蛛の糸が男を襲った。

「一応、育ててもらった恩もあるからさ、苦しまねーように殺してやるよ」