14話 ページ16
私はトキヤ様を部屋に入れ、ホットミルクを差し出した。
『寝る前のカフェインは駄目ですかね。
ホットミルクですが、どうぞ』
一ノ瀬「ありがとうございます。
急に来てしまったのに…」
『いえ、大丈夫ですよ。
私もまだ、眠るつもりはありませんでしたから』
私がそう言いトキヤ様の目の前に座れば、トキヤ様は私の部屋にあるピアノを見つめていた。
『ピアノがどうかされましたか?』
一ノ瀬「いえ、最近はピアノを弾く姿を見ていないので、懐かしく思いまして…」
『そうでしょうか?
作曲の時は使いますが、普段は忙しいですからね。
それで、何か御用があったのでは?』
一ノ瀬「…私情なのですが…」
『構いませんよ』
一ノ瀬「…AさんはいつかはHAYATOを演じている私が無理をしていると、本来の私とは違うと分かったのですか?」
『ふふっ、簡単ですよ』
一ノ瀬「?」
『聞こえる音が違いましたし、見えましたから。
貴方が無理をしている、と。
貴方の声はそうじゃない。
貴方の声は芯のある声。
何よりHAYATOの貴方は嫌いでした』
一ノ瀬「し、衝撃的なことをサラリと言いますね…」
『えぇ、ですが事実です。
HAYATOのように本心を隠す芸能人も少なくはありません。
ですが、貴方はあそこで止まる人ではありません。
だから、貴方と仕事をしたのです。
違和感を無くすために、いつか本当の貴方を見れる日が来るのを楽しみに』
私が笑うと、トキヤ様は少し笑った。
一ノ瀬「全てお見通しで、尚且つ、ここまで計算積みでしたか…。
凄い方ですね、相変わらず…」
『ふふっ、そうでしょうか?
けれど、貴方は私の予想通りHAYATOを辞めた。
とても嬉しいのですよ?
本当の貴方は、偽物より美しい』
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Iuna(プロフ) - Aster.さん» ありがとう!これからも頑張るで(*´▽`*) (2019年7月4日 6時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
Aster.(プロフ) - 完結おめでとう!これからもファイトやで(*´ω`*) (2019年7月4日 1時) (レス) id: 2abe5b8ef1 (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - さらさん» 長らく返させてなくて、すみません!!!こちらこそ、リクエストありがとうございます!!やはり、様々な事をするのは大切だな、と改めて感じれました!これからも更新、頑張ります! (2019年4月27日 21時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - 篝月さん» あぁ!本当ですね!教えて下さり、ありがとうございます!! (2019年4月27日 21時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
篝月(プロフ) - こんばんは。主人公ちゃんのセリフで「私が帰るころ」の漢字が変えるになっていました。突然の指摘申し訳ございません。 (2019年4月27日 21時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Iuna | 作成日時:2019年3月21日 4時