７月さんの双子の姉は夢ノ咲の先生！？

４７話 ページ49

A side





さて、今日は家庭科の授業がないからすることが特にない









はぁ、なにしようかなぁ……あ、久々に歌でも歌おうかなぁ〜









アリスとのことがあってから、私は部屋に引きこもっていた









家族が旅行に行った時私は外に出たくなかったから私だけが家に残っていた









ただ、無心で何も考えずにずっと部屋にいた









でも、なんとなく外に出ようと思った









その時何故外に出たいと思ったかは分からないけど、私は誰もいない家を出て少し散歩をしていた









その時誰かの泣き声が聞こえてきた









近寄ると私と同じぐらいの少年が声を殺して泣いていた









『どうして、泣いてるの？』



？「っ…皆、僕を馬鹿にするから…僕は、魔王様なのに……皆違うって…それに、魔王は悪い奴だって…」




『確かに魔王様は、悪い奴らの王様だね』



？「！！っ」



『でも、それは悪い奴のでしょ？』



？「えっ…？」



『私から見て君は悪い人には見えない。しかも悪い人だったら、周りの言葉を聞いて泣いたりしないよ。

だから貴方は、優しい魔王様なんだね。黒い魔王様じゃなくて、白い魔王様なんだね』




？「白い…？」




『うん。黒って悪いってイメージがあるけど、白だったら優しいイメージがあるでしょ？

貴方の綺麗な髪の色と一緒の白だね！こう考えれば悲しくないよ

だって、貴方は優しい魔王様なんだから』




？「白の魔王様……」




『て、私が言っても駄目だよね？でも、思うんだ…君は優しいって』




？「…君は天使みたいに、透き通った声をしてるんだね…歌ったらきっと綺麗だろうなぁ…」




『！ありがとう』ニコッ



？「僕の方こそありがとう。僕は＿＿＿。君は？」




『文月Aだよ。＿また会えたらいいね』



？「きっと、会えるよ」



『またね』



？「うん、またね」








もう、名前も覚えてない少年……









初めて声が綺麗と言ってくれた。あの時私が彼に言っからお返しに言っただけかもしれない…









けど、凄く嬉しかった









歌っている時は、アリスのことも全て忘れられた









だから、歌い手としてネットに歌ってみたを投稿してみたら色んな人が見てくれて、ずっと歌うようになった

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