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男の人は私だけに聴こえる音量で話す。



其れは尾崎幹部に見せてもらった資料のどれにも記載されていない情報。





男「以上だ」



『…最後に、質問があります』



男「何だ?」



『如何して、私には話してくれたのですか?』



男「…お前さんなら、俺を忘れないと思ったんだ」



『え…?』



男「お前さんの根本は優し過ぎる。

此の世界に似つかない。

其れに…人間つーもんは、誰かに覚えてもらいたいもんだ」



『…えぇ、そうですね。

忘れませんよ、ですから、どうか…。

安らかに…』




私は回転式拳銃(リボルバー)で男の人を撃つ。





男「…有難うな、お嬢ちゃん」





そう云い男の人は息を引き取った。



私は短機関銃をしまい、尾崎幹部に近付く。





『之が情報です』



尾崎「…太宰の童に聴いて善かったわ。

此処迄とは…」





尾崎幹部は情報を見て、そう云う。



今回は穏便に済んだ。



余り攻撃的な事はしたくない。





尾崎「ご苦労じゃったな。

今日の事は感謝するぞ」




『…勿体ないお言葉です。

私は之で失礼します』





拷問部屋を出て一定の距離を取り壁に背を預ける。



嗚呼…矢っ張り慣れない。



人を殺す事に。



之でも慣れた方だけど…。



太宰幹部の様に冷徹に慣れない。



其れに…あの男の人。



最後に笑ってた。



…私は死に際は笑って死にたい。



然して…誰かに私と云う存在を覚えてて欲しい。



忘れられたら…完全に死ぬ気がするから…。



でも、叶うはずがないか。

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Iuna(プロフ) - Aster.さん» ありがと〜!更新頑張る!! (2019年7月15日 9時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - 筑最さん» ありがとうございます!分かります!!めっちゃ好きです!!!! (2019年7月15日 9時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
Aster.(プロフ) - 新作おめでとう〜!更新頑張ってね! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 13131826f9 (このIDを非表示/違反報告)
筑最(プロフ) - あーこういうシリアスなやつ好きなんですよねー!!これからも頑張って下さい!! (2019年7月15日 1時) (レス) id: 27d7716bc4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Iuna x他1人 | 作成日時:2019年7月15日 1時

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