90話 ページ42
最近の涙は"嬉しい"から出てしまうことが多い。
今までこんな事あっただろうか。
燈寿郎を産んだ時でさえ、守ることが出来るか不安で泣いていた気がする。
紅茶を一口飲んで、ホッと息を吐いた。
『あの・・・葵枝さん』
葵枝「ん?どうしたのAちゃん?」
『やっぱり・・・お赤飯食べたいです。』
葵枝「ふふっもちろんよ。」
炭十郎さん!と席を外した葵枝さんの背中を見つめて思う。
きっとそう、これがそうなんだ。
私、今、ようやく"幸せ"をちゃんと感じた。
きっと人数がすごい増えちゃうことになる。
軽く宴会の様な人数に。
杏寿郎さん達に申し訳なく思いながらも、私の今日のメインが『みんなで食事』になっていることに1人で笑ってしまった。
携帯を取り出して、瑠火さんと千寿郎くんにメッセージを入れた。
瑠火さんからは直ぐに返信があって、"楽しい晩になりそうね。"と書いてあった。
反対されなかったことにホッとした。"私もそう思います"と返した後に、晩御飯時を想像してクスッと笑い声が零れた。
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───
そうそう、腕の方はサポーターさえしていれば、動かせそうなので仕事復帰を申し出たのだけど、もう一週間のお休みを炭十郎さんから言い渡された。
これに関しては松二さんも同じで、
松二「無理するんじゃぁない。しっかり休んでまた働いてくれりゃいいから。」
と微笑まれてしまったので、頷くより他なかった。
『というわけで、瑠火さん。槙寿郎さん。もう少しの間・・・お二人のお手伝いをさせてください!!その、図々しいにも程があるのですが!!先程言ったようになんでも致しますので、燈寿郎だけでも!もう少しここに置いてくださいませんか!』
煉獄邸の居間にて、お二人に今日のお話をした後・・・厚かましくもそんなお願いをする私に、瑠火さんと槙寿郎さんは・・・主に槙寿郎さんが盛大に笑った。
槙寿郎「ククッ・・・元より、お前達二人ともあの家に帰すつもりも無いがな。」
『え!?えっと』
瑠火「ふふっ、悪者のようですね。」
槙寿郎「瑠火!!人聞きの悪い事を言うな。」
コホンっと1つ咳払いをして、姿勢を直すと槙寿郎さんはまた、私の方を見た。
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ayame(プロフ) - 結さん» こんばんわ、前回のコメント消してしまいすみません。千寿郎くん直し、『揺れ動き輝く髪』はこれで合っています。会社から仕事に変更してみました!校閲いつもありがとうございます! (2021年12月28日 20時) (レス) id: 4f859fede8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 何度も続けてのコメントですみません。 この物語では煉獄さんって学校の先生ですよね? (2021年12月27日 18時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - またまた続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 52話のここの台詞 『煉獄さん、保育園の送迎に付き合ってもらうなんて・・・会社に遅れてしまいません?』 これ正しくは学校にではないんでしょうか? (2021年12月27日 18時) (レス) @page3 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 51話のここの部分 煉獄さん、千寿郎さんの稽古を見学した後 ここだけ何故千寿郎さん呼びなんでしょうか? (2021年12月27日 18時) (レス) @page2 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくは揺れ動く輝く髪と、ではないんでしょうか? (2021年12月27日 18時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayame | 作成日時:2021年11月9日 20時