黄色い光 4

155.同胞への悪口 ページ10

ｻﾞｧｱｱｱｯ


酷い暴雨が降り続け、雷まで鳴り始める酷い気候の中
私は家で白紙の書面とにらめっこ


【全くオレのご主人様はとんだ不良だな】
「…煩いっ！…確かに手を出したのは悪いけど…さ、」
【肋骨２本にひび割れ、顔面は酷い腫れ…防衛本能が無駄に働いたせいで利き手を複雑骨折まで負わせ全治に３ヶ月弱掛かる、っと…最高だなッ！！なんでオレを喚ばなかったんだよ！生で見たかったぞ】
「楽しむなし…はぁ、あんなヤツが同じ同胞だと思うとヘドが出そう…」


笑い転び回りながら満足げに楽しむ にゃん太に悪態つくことしか出来なかった
そう…私は今日、部隊長の失言に腹をたて…感情任せに動いた結果
病院送りにした
その反省文と言う名の事後処理中


「大体さぁ〜忍が同胞の悪口叩くのが可笑しいべや」
【あぁ、アレか…最近、影でコソコソ話題になってる】
「え？にゃん太に話したっけ？」
【Aの口からは聞いてないがお前のチャクラが面白いぐらい殺気立ってたし、意外と耳が良いんでな】


にゃん太の能力を忘れてた
ホント、何処までも にゃん太には筒抜けで情けないけど、晒け出せる分では気は楽ではあるのは確かだ


「……うぅ、お腹…痛い、し…最悪だ」
【それに関しては諦めろ…女として産まれた宿命だ】
「この時ばかりは、にゃん太に感謝！」
【もっと拝み称えろよっ！】


にゃん太を抱き抱え床に寝転んだ
絶賛、生理と被りこの悪天候…そして、目をそらしたい現実
トリプルパンチも良いところだ
最後は自業自得だけど…
下腹部の上に丸くなって温めてくれる にゃん太の優しさには頭が下がる
こればかりは仕方がないけど、辛いモノは辛い


「…にゃん太は…さ、私が敵に捕まったら任務と私の命…どっちを優先する？」
【……愚問だな…Aこれだけは覚えておけ】
「ん？」
【オレの主はAだけだ…主君の御身を護らずして生きる意味なんてないんだよ】


【だからどんな事であろうとオレはAを護る】



正直、にゃん太のこの主従関係は少し重いような気もしたけど
それだけ大事な関係だと思わせられる
義理とか優しさとか…じゃなくて、きっとーー


【それに敵に捕まって殺されるぐらいならオレがその場で殺してやるよ！！】
「……よーし！さっきまでの台詞もう一回言ってみようか！」


ちょっとしんみりしてた気持ちを返せ！
にゃん太の顎裏を撫で癒しで痛みを相殺させつつ、現実逃避中

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