に。優しい猫 ページ3
虎井くんと目が合った。
こんな事は初めてで少し恥ずかしくなり僕はすぐさま虎井くんの目線を逸らしてしまった。
…そこは見つめ続けて手でも降った方がよかったか?
いや、陰キャの僕にそんな事は出来ない。
すぐに逸らしてよかった
そして4限目終了のチャイムがなり先生が号令をかけた。
先生が教室を出てクラスは少し騒がしくなったので僕はそそくさと男子トイレへ駆け込んだ。
用をたして教室に戻ると一部の人は仲のいい人とお弁当を食べ、そしてまた一部の人は購買へ向かう為お財布を持ってる人がいる。
僕は席に着いて母が作ってくれたお弁当を鞄の中から出した。
その時
「天乃」
と、聞き覚えのある僕より低い声で自分の名前を呼ばれた。
視線をその声がする方に向けると
「…と、虎井くん」
虎井くんが僕の席の前にいた。
背中から汗が溢れてるけど顔色は変えず「なに?」と声をかけてみる。
「話すの久しぶりだなぁ」
「うん…そうだね」
案外普通に話せた。
「あ、これ先生が…さっき先生からノート返されたんだけど天乃いなかったからさ」
虎井くんはそう言って僕の黄色のノートを差し出してきた。
「あ、あぁ…ありがとう虎井くん」
「………うん、じゃ」
「…じゃあ…」
虎井くんから受け取った自分のノートを机の上に置いて、友達とお喋りしながら購買へ向かう虎井くんを勝手に目で見送った。
最後何か言いたそうだったけどまぁいいや
僕はお弁当袋に一緒に入っていた箸を手に取りいただきますと心の中で唱えてミニトマトを口に運んだ。
放課後、帰り道に捨て猫が居た。
僕は猫が好きなので頭を撫でたり顎を触ってあげたりしていた。
生憎引き取ろうとも僕の父と弟が猫アレルギーなので無理だ。
それに対し僕と母が犬アレルギー。
なのでうちは犬や猫を飼えない。そもそも動物を飼おうともしてないので問題も何もないが。
ヌコ「ニャー…」
「ごめんなぁ、一緒に家には帰れないんだー…」
なんて猫とお話してると誰かに話しかけられた。
「その子、君の子?」
低音だが優しい声、知らない人だ。
声の主の方をに視点を向けると
同じ制服…そしてネクタイをよく見てみると青色のネクタイ。青色のネクタイはは3年生がつけるものだ、言わば先輩。
その人は綺麗な白髪で僕の想い人虎井くんと同じ緑色の目をしていた。
12人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むす(プロフ) - にーちゃんさん» わわ…嬉しいです!ご愛読ありがとうございます!(^^) (2022年2月25日 20時) (レス) id: 320895ff94 (このIDを非表示/違反報告)
にーちゃん - とっても面白かったです!!! (2022年2月25日 20時) (レス) @page15 id: e3270e9fa9 (このIDを非表示/違反報告)
むす(プロフ) - たこ焼きさん» 入学大歓迎ですよ……(^O^) (2021年10月28日 17時) (レス) id: 320895ff94 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 今すぐこの学校に入りたi((((殴 (2021年10月28日 16時) (レス) @page4 id: 508c9e96c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:むす | 作成日時:2021年10月26日 16時