71話 ページ25
『…は、嘘でしょ』
深夜に魘され目を覚まし、嫌な予感がしたために鏡の前へと行った僕。
そして、“それ”をみて目を疑う。
『…どーして、』
ネーロ「…あのさ、何があったかは知らねーけど何で…包帯？」
『…これには深いわけがありまして』
あの後結局眠れなかった僕は、相変わらず朝の早いネーロが起きるまでずっと起きていた。
まだ5時半くらいだろうか、6時より先に起きるのが日課なネーロは、目を覚ますなり僕の首元を見てそう言う。
ネーロ「どーしたの」
『元々ネーロの制服は大きかったので、ちゃんと襟を止めれば前からある痣…と言うんですかね、それは隠れてるんですよ』
ネーロ「まず痣あったのが初耳だわ」
『あれ？見せたことなかったっけ…まあ良いや、じゃあ“両方”見せるね』
そう言いながら包帯を取り、見せる。
いつもポーカーフェイスで、少し伏し目気味なネーロの目が少しだけ見開かれる。
…まあ、そうなるよね。
『…話すと長くなるんですけど、僕って前前前世の記憶がありまして』
ネーロ「…ん」
『前前世は、自ら頸を落としていて』
ネーロ「それがこの、首全体にある痣？」
『うん。前世…この世界に来る前の世界で、生まれ変わった時には既にあった』
もしかしたら、他の鬼だった人にもあるのかもしれない。
誰が生まれ変わったかまでは知らないのだが、きっと鬼も生まれ変わっていると思う。
…その人達も、切られた頸にその痕が残っているのだろうか。
ネーロ「じゃあさ…この、木の蔦みたいなのは？蔓…みたいなのもか」
『…前前世で浮かんだ痣だよ』
僕は前前世にて上弦の弐と対峙した。
上弦の弐と戦った時、しのぶには出なかったと言うのに…僕には痣が出た。
どうにかしてでも僕の手で…奴を斬りたかったんだ。
僕の痣は他の人達とは違い、一部に出来たものではなく…身体全体に木の蔦や蔓のようなものが出た。
『生まれ変わってからは腕にしかなかったんだけどね…この世界に来た時に足にも出た。それで深夜、魘されて起きて見てみたら…この通り、首にまで』
まるで、“忘れるな”と言われているかのよう。
…あの鬼を手にかけたことを…痣が出ていながらも、大切な人を救えなかったことを…
ネーロ「…どうしたら痣が浮かぶのかも、前前前世とか前前世とかも、よく分かんねーけど」
其処まで言ったネーロは、そっと僕を抱き締める。
ネーロ「頑張ったな」
…ああ、あたたかい。
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ゆるる(プロフ) - こんばんは、お答えしていただきありがとうございます！単行本派故にご迷惑おかけしてすみません…。把握致しました。本誌枠を読み終わり次第再びこの素敵な作品に是非立ち寄らせて頂きたいので残しておいて頂けますと幸いです！これからも応援しております！ (2020年6月17日 23時) (
レス) id: 8e2c0af2a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 「…なぁに言ってるのぉ？俺ジェイドじゃなくてフロイドだよぉ〜」()「何故分かったのです？目の色を変えて髪も逆にしてアズールも見分けられなかったのに」ってなりそう←。ガチフロイドやったら絞められてるはず… (2020年6月17日 22時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
クローバー(プロフ) - 虹希さん» まさか作者様のお気に入りだったとは…！好みが似てるんですね！応援してます！！ (2020年6月17日 20時) (レス) id: 7ea079127e (このIDを非表示/違反報告)
虹希(プロフ) - クローバーさん» コメントありがとうございます！わああありがとうございます！ネーロ個人的にお気に入りなのでそう言っていただけると嬉しいです！！ありがとうございます〜頑張ります！！ (2020年6月17日 20時) (レス) id: d8253c3587 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー(プロフ) - ネーロに惚れました。なんですか！？なんであんなにカッコイイんですか！？私の好みどストライクですよ！！これからも更新頑張ってくださいね！！ (2020年6月17日 18時) (レス) id: 7ea079127e (このIDを非表示/違反報告)
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