階級・甲の癸さん拾弐

538話　桜花side ページ31

桜花「あの頃のAに何があったか？」



あのまま残ったさねみん、元々此処(蝶屋敷)の主人であるしのぶちゃん、Aにちょっかいを出しに来たらしい宇髄さんと蜜璃ちゃんと義勇さんと煉獄さんと時透くんと悲鳴嶼さん…とまあ柱の人達、あとかまぼこ隊のみんなが居る中…さねみんは突然そんなことを私に問いかけた。



不死川「あァ、俺を見た時の彼奴かなり怯えててなァ…謝ったんだよ、ちゃんとやるからって言いながら。」



…あー、確か丁度その頃か…最初は諦めずに頑張ってたらしいからなぁ…その頃って考えると私も苦しくなってくる。



そんなことを思いながら、開いていた本を閉じてみんなの方を向く。



桜花「家族とのことだよ、聞いても今までと態度変えないって言える？」



甘露寺「当然！」



桜花「それなら良いけど…私に聞くのはいい、でも本人から聞こうとするのやめて。

本人は今でも…時々“頑張らないといけない”って思うような子だから。」



あの子は幼い頃から色々あって。



そのくせ優しすぎるんだよなぁ。



もっと捻くれてもおかしくないのに…結局は人を優先させる。



私がもしAと同じことが起こったら…もっと捻くれて、酷いことになってたと思う。



其処までのことがあったわけでもないのに、此処まで捻くれているんだから。



桜花「んー、どの辺から話すかー…取り敢えず全部でいいかな。」



…普通なら話すべきではないことだと思う。



だけど…この人達なら、大丈夫な気がした。

539話　桜花side→←537話　伊黒side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す