検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:13,093 hit

32話☆ ページ34

『…またそれですか。』



沖田「実際そうでしょ?」



ああ、また始まる…不器用な沖田さんの、不器用なやり方が…。



沖田「今までの君だったら、新選組の邪魔になるような奴すぐに斬り捨ててたよね?

何せ新選組で一番非情で冷酷と言われる三番組副長なんだからさ。

なのにその子の事になると、見たことないくらい甘くなって饒舌になって…。

誰に対しても見せないような優しそうな顔しちゃってさぁ…それじゃ君じゃないんじゃない?」



…本当は、怪我をした天馬さんが心配なんだ。



だから、怪我をさせた私が許せなくて…そう言っているだけなのに…。



『…それで?』



沖田「っ…だから、君、この子に甘すぎるんじゃないかって、」



『だとしたら?』



沖田「─────!?」



そう言った天馬さんの表情は…元から無表情なのに、それに合わせて何処か冷たさまで持っていて…何となく、“怖い”と、感じた。



『…彼女に甘かったとしたら?だとしたら何か?

僕はそれで仕事を疎かにしたり新選組に何か非を齎したりなどはしていないはずですが?

それでも何か文句があるというのなら細かく説明していただいても?』



沖田「そういうわけじゃ」



『それでは良いですよね、僕はここで失礼します。』



それだけ言って部屋から出て行ってしまう。



…私のせいで、新選組に亀裂が出来てしまったりしたらどうしよう。



そう思ったら…怖くて仕方なくなった。

33話☆→←31話☆



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.5/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:心月美玲 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年8月29日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。