25話☆ ページ27
「沖田さ………────!!」
…何も言えなくなってしまったのは、どことなく悲しそうな顔をする沖田さんを見たからで。
次の瞬間、私は沖田さんに腕を掴まれ…壁に押し付けられていた。
沖田「…天馬くんって、何かと君のこと気にするよね。」
壁と沖田さんに挟まれ…顔の横には沖田さんの腕がある。
所謂これは…壁ドンって奴だろう。
いや近い近い近い近い顔近い!!
沖田「どうやってあの子に取り入ったわけ?」
…取り入った…?
沖田「あの子に色目なんて通用するはずがないんだけど。」
この人は一体何を言っているの?
「沖田さん…?」
沖田「いつも僕の邪魔してきて…少し何か言えばそれだけで喧嘩になるしさ…。
なのに何で来たばかりの…どこの者かも分からないような君の肩ばかり持つの?
今までずっと居た僕とかじゃなく…なんで君の…」
そう言う沖田さんの顔は…目は…どことなく寂しげで…。
でも強がっているのか、口元だけいつもみたいに笑っている。
沖田「君は、どうして、そんなにも…」
…何となく、気が付いた。
この人がいつも天馬さんに喧嘩を売るのは…嫌いだからなんじゃなくて。
「…沖田さん、ほんとは…天馬さんと仲良くしたいだけなんですか…?」
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