35話☆ ページ37
「ご飯を一緒に?」
藤堂「ああ!」
藤堂さんからの突然の誘いに、ポカーンとするしかなくなる私。
「…良いんですか?」
藤堂「おう!みんなで食べた方が楽しいだろ?」
「楽しい…それは、そうですけど…」
藤堂「じゃあ決まり!ほら行くぞ!」
そう言って私の手を取り、走り始める。
屯所内で走っても良いのかなあ…!?
藤堂「連れてきたぞー!」
永倉「お、来たか!」
みんなでご飯を食べるらしい部屋に来れば、天馬さん以外が揃っていて…私の方を向いていた。
「…?」
見てみれば、二ヶ所が空いていて…一つは、部屋の隅っこに置かれている。
山南「あれは天馬くんのですよ。」
「天馬さんだけ遠くで…?」
山南「近くに誰かが居ると食べたがらないんです。」
…ああ、なるほど…人を信じていないのだとしたらそれもおかしくはないかしれない。
『遅れました。』
「あ、て、天馬さん…」
『…ああ、天野さん…貴女に聞きたいことが。』
その言葉に、思わず首を傾げてしまう。
すると天馬さんは一度部屋から出て…そしてすぐに戻ってきた。
「天馬さん…?」
『これ、なんですが。』
そう言って天馬さんが掲げたものは…
『もしかして、天野さんが探していたものとはこれでは?』
「!!私の鞄…!!」
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