1話☆ ページ3
〈またねー!〉
この言葉がまた交わされることはなかった。
いつも通りの高校からの帰り道、私は疲れ気味に歩いていただけで。
まさか交通事故に巻き込まれるなんて思わなくて…
所謂、即死、だと思う。
今になって冷静に考えてみれば、即死でないとおかしい話だから。
…だって…あの時、私に突っ込んできたのは…大型トラック。
…それも…三台の。
生きていたら逆に奇跡だと思う。
…そもそも、三台のトラックが一斉に突っ込んでくるのがおかしい…なんて、今の私に考える暇だなんて全く無い。
…だって…
〈追え!!!!!〉
何故か私袴を着た男の人に追われてますから!!!!
「何でこうなるのおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
私何もしてなかったはずなのに!?!?
どうしてこうなっちゃうのさあああああああああああ!!!!!
〈逃がすな!!〉
〈彼奴書物を持って逃げたぞ!!〉
〈逃がしてはならん!!!〉
まず書物の意味が分からないし、それにこの格好を見てください!!!
どう考えても貴方達とは違うじゃないですか!!
何で分からないのさ馬鹿あああああああああああ!!!
「も…やだ…疲れ…さい、あく…」
…息を切らしながら考える。
…そもそもここ…どこだよ…
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