彼女がモブを通す理由４

日常3続き　▼　国見side ページ18

涼太「あ、国見くんチロルチョコ持ってきてくれる？」



国見「あ、はい。」



あのあと、片寄さんは部員の人達にもやっぱり優しく接しながらコンビニまで来た。



涼太「…国見くんは、さ。」



国見「…はい？」



涼太「Aのこと、どう思っている？」



その言葉は、まるでオレの心を見透かしているようで。



少し緊張してしまう。



…ていうか…今、呼び捨てだったよね…普段ちゃん付けてなかった？



国見「…良い先輩だと思ってます。」



涼太「まあ、それだけじゃないのは大体分かってるけどさ。」



…この人は、やっぱり賢い。



涼太「…何でも良いんだよ、誰がAに思いを寄せていても。

それでオレが諦めることなんて無いし…オレの元からAが離れるわけでもないから。

でも…やっぱり、不安なんだと思う。

ああ見えて…っていうか普通にあの子お人好しだしさ…。

心配なんだ、あの子のことが…心の、底から。」



…この人は、先輩が、本当に大切なんだ。



国見「…オレは、先輩を傷付けませんから。」



涼太「…それなら良いんだけどさ…ああ、あと。」



オレの目を見て、真剣な表情をする片寄さん。



涼太「…君も、傷付いちゃダメだよ。」



国見「…え？」



それって、どういう意味？

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