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*60【二人が戦っている隙に】 ページ16

頭を殴られたような衝撃で目が覚める。




「生き…てる」




壁に思い切り叩きつけられ意識を失っていたようだ。
夢の中で言われた父の言葉が蘇る。




「やると決めたら最後まで諦めるな」




ガンガンと突き刺すような頭痛が襲ってくるが、頭に爪を立てて耐える。




「頑張れ俺…諦めないって決めただろ…」




瑛斗はどうなっているだろうか。
目を凝らして見ると、瑛斗一人で松に抗っているところだった。
二人とも激しく戦っているせいで、樹が目覚めたことに気づいていない。




「今なら気づかれずに移動できるかもしれない」




頭を回転させろ、考えろ。
今自分がやるべきことを。




「(俺は死神じゃないし、身体能力も高くない。今戦いに入っていったところで出来ることなんて何もない)」




ならどうするか。
諦めるな、自分に出来ることを探し出せ。
その時ふと、閃いた。




「瑛斗と松が戦ってる隙に鍵を奪えないか…?」




自分も瑛斗も力では松に劣るが、人数は有利だ。二人なのだから。
瑛斗が戦って彼女の気をそらしている隙に、自分は腰にある鍵を奪う。




心なしか震えている体を落ち着かせるように、息を深く吸って吐く。
大丈夫、自分なら出来ると言い聞かせる。

 


「よし」




松に気づかれないように立ち上がり、近くの建物の影に隠れる。




キンッ!ガキンッ!




絶え間なく響く鎌同士がぶつかり合う音に恐怖を感じながらも、樹はジッとその時を待った。

*61【助けに行く理由】→←*59【父との約束】



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設定タグ:死神 , バトル , 友情   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ぺぽん(プロフ) - あくるさん» あくるさん、ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです!気長に待っていてくださると幸いです。 (10月18日 10時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
あくる(プロフ) - コメント失礼します。すごくこの作品好きです!また更新が再開するのを楽しみにしています! (10月17日 22時) (レス) @page40 id: 64a42a1344 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 瀬戸 こすずさん» コメントありがとうございます!更新停止となりましたが、応援していると言っていただけて本当に嬉しいです。こうしてコメントをいただけると読んでくださっているんだな、と実感できて頑張ることができます。ありがとうございます! (7月15日 19時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
瀬戸 こすず - 最近改名しました!一ノ瀬こももです。更新停止は寂しいですが、私はずっと応援します!頑張ってください! (7月15日 17時) (レス) @page34 id: 8b7f4b66dd (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 一ノ瀬 こももさん» 作品を読んでくださりありがとうございます。面白いと言ってくれることが本当に嬉しいですし、作品を書き続ける活力になります…!もっと読みやすく、綺麗な表現が出来るように頑張りますので、これからも応援よろしくお願い致します🙇 (6月18日 18時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年8月14日 11時

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