検索窓
今日:4 hit、昨日:12 hit、合計:128,922 hit

17、白衣の男 ページ18

声の方を見ると、中年の白衣を着た男性がキョロキョロと店内を歩き回っている。




「困りますお客様!」と慌てて店員がその人の元へ行った。




「誰?…知ってる人?」




Aはエリスに視線を戻す。




「あ、リンタロウ」




どうやらあの人が少女の親らしい。
男性はエリスを見つけると、店員を押しのけて一目散に駆け寄ってきた。




「エリスちゃん!心配したんだよぉ、急に居なくならないでって、いつも言ってるだろう!」




男性の口調は怒っているが、その顔は涙目だ。
全然怖くない。
街の人の目撃情報を頼りに、エリスの場所が分かったのだという。




「だってリンタロウ、お洋服屋さん十二軒も行ったのよ?お腹空いたから、Aとご飯食べてたの」




「A?」




言いながら、白衣の男性は此方を向いた。
瞬間、ドクンと心臓が脈打つ。




「君が、そうかね?」




「……はい」




鋭い視線を向けられている。
まるで全てを見透かすような。
その眼に捕らえられて、動けない。




しかし、それは瞬きの間になくなっていた。




「いやぁ、助かりました。エリスちゃんが居なくなってから心配で心配で!ほらエリスちゃん、帰るよ」




「えー、もっとお話したかったのに。A!また会った時は一緒に遊びましょ!」




「あ、うん。またね」




帰り際、男性は懐から札束を出した。
「エリスちゃんが食べた分は私が払うよ」と言って。
ざっと二十万はあった。
どんだけ金持ちなんだ。




「はぁ、何かどっと疲れたな…」




店から出て欠神する。
その時、電話がなった。









武装探偵社からだ。




「はい、何でしょ___」




『Aか!今すぐ探偵社に戻って来い!』




電話からは兄の焦った声。




ただ事ではない雰囲気を感じ、Aはすぐに探偵社へ向かった。




遠くで、紫の瞳が不敵に笑っているとも知らずに。

18、あの子の話→←16、迷子の子?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (98 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
178人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 国木田独歩 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆいたろー!(プロフ) - ぺぽんさん» わー!有難う御座います!この作品また見たいと思ってたので嬉しいですッ!! (1月24日 21時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - お相手の作品が削除されたことを確認しましたので、再び公開しようと思います。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (1月15日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» ゆいたろー!さん、申し訳ありません。悩んだ末、二章以降を非公開にすることを決めました。こちらを読んでくださる人もいることは重々承知していますが、このまま盗作され続けるのは嫌でした。 (1月10日 18時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» 完結した後でも作品を読んでくれている方がいるのは、とても嬉しいです。作品を書き続ける活力になります。これからもこの作品をお楽しみください。他にも作品を投稿しているので、お時間があればそちらもぜひ。 (1月10日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - いえいえ、お役に立てて光栄です。これからもこの小説楽しませていただきます (1月10日 17時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年5月7日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。