ずっとこのままで。/トレリド ページ1
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ふと思い出す昔の記憶。
甘いケーキをほおばっている時なんかは
いつもよりも良く、昨日の事のように思い出せる。
毎分毎秒の日々の繰り返し。
ハートの女王の規則に従って守り続けてきた物。
あんなこともこんなことも、全部が今は思い出になってる。
「時間が過ぎるのは早いもんだよな、俺らもあんなに小さかったのにもうこんなだ。」
ケラっと笑いながら椅子に腰かける幼馴染みは
僕と目を合わせた後に 美味いか? と首を傾げる。
『トレイが作ったんだ、美味しいに決まってる。
僕の楽しみだしね。』
「はははっそれは良かった、まぁ俺もそれは同じだけどな。いつも美味しそうに食べてくれてありがとう」
『なんだい?あらたまって。こちらこそ、いつも助かってるよ。…本当に。ありがとう。』
なにかお願いごとでもあるのかい?
不思議そうに首を傾げる姿を見て
静かに首を振り、言いたくなったんだと
付け加えれば 納得したのか
それならいいのだけど と再びケーキを口に運ぶ。
本当に、こうして一緒に過ごしている時間が
沢山あることが嬉しくて嬉しくて
毎日が楽しくて幸せなのは
リドルも思ってくれているかもしれない
根本的な気持ちが違っていても
このままもう少しそばにいれるんだから
特別な関係なんてそう考えると
いらないかもしれないな
うっかり首をはねられないように。
うっかり本音を言ってしまわないように。
「ちゃんと歯磨きするんだぞ?それじゃあ、また明日」
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作者名:りー。 | 作成日時:2020年8月24日 4時