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Day 4 ページ5

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「……」
「今日のAは上のお空ですね〜」

 ーーガン! え、痛っ、いった……痛い! また出たよ半井先輩の右手チョップ。私が石頭じゃなかったら脳出血待ったナシなんですが?? (本人曰く手加減してるほうらしい、詐欺師??)


「仕事しろ、机にまだ溜まってるだろ」
「う〜〜頑張ります! 皆さんすみません!」

 そう謝って机上の書類たちの文章に目を通すけど視界に入るだけで頭にはなんにも入らない。……やっぱり今日は夢見が悪かった。貫かれたみたいにお腹が痛い。どうしよっかなぁでもこのままじゃまた半井先輩の半殺しチョップが天から降ってきそうだしかといって今日は落ち着いて仕事ができそうにないs「A」うわ〜すみませんやっぱりぼーっとしてしまいました!!


「ほんとにすみませんちゃんとするんで気にしないでください」
「顔色が悪いですねぇ」
「(うわ〜〜鈴屋先輩の御顔が眼前に!! ドキドキするけど怒られるよこれ、これ!)」
「……変な夢見たですか?」

 なにこの先輩めっちゃエスパーで草さすがすぎるとしか言いようがないけど私安眠体質って豪語してるから悟られて当然ですよね、変に心配させて申し訳ない。


「見た、見ましたけど、」
「どんな?」
「……ふ、梟。お腹から貫かれて、すごい大きい穴空いて、どうしよう……痛い、痛いです、先輩」

 私たちの仕事はいつも生きれるか死ぬかの二つの分かれ道の寸前にいるからその分死の覚悟はしてるけど、私この中で一番年下だし、末っ子ですし。ゆとりと言われてもしょうがないけどやっぱり死ぬって怖いよ、「あ、死ぬ」って思って目が覚めた。朝からずっとお腹痛い。傷跡なんてなかったのに、


「……僕、痛いとかそういう感覚は分かりません。だからAの痛みは頭を撫でてあげることでしか和らげないと思います、けど、上官として仲間として、僕はAを死なせるつもりは微塵もないので安心してください」

 ーー篠原さんに僕の部下たちの顔を見てほしいですし。

 そわそわって頭を撫でてくれる薄い手が慈しい。私こんな聖人を上司に持っていてバチが当たらないか心配、泣きそう、でも、う〜……あー泣く!


「──えっ、なんで泣いてるですか」
「やっぱり鈴屋先輩のためならこんな命いくらでも捧げます〜〜!!!」
「僕の言ったこと聞いてました??」
「海馬に刻みつけました〜〜!!!」

 どこまでもついて行きます鈴屋先輩敬愛してますエンド〜〜!!


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作成日時:2020年7月5日 15時

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