Day 13 ページ14
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「──いや〜、青春時代というものが16で終わってしまった私にとってあの登場の仕方は乙女ゲームのワンシーンを連想させたかのようだったの……」
ーー鈴屋先輩、プリンはどうですか？
ーー美味しいです！
ーーよかった。
鈴屋班のルームに戻り、回転椅子(長年使ってるから軋みが増えてきた)に腰を下ろしてひゅるひゅると一回転二回転……すると、目が回って吐き気がしてきた(アホ)。隣で机上の報告書を睨みつけている水郎(水筒じゃなくてペットボトル派だった)に語りかけるように話を聞かせてあげるけど相槌ひとつうってくれないから少し寂しい。
「色んな人に話しかけられるなんてAは人気者ですねえ」
「に、人気者……って解釈はできますかね？」
「鈴屋さんがそう仰るのだからできるに決まってるだろうが」
「馬鹿か」と左上をステープラーで綴じた報告書のような紙束を私の目の前にドシャ、と置いた半井先輩の鬼っぷりにもはや笑いながら胸元のポケットに差していたボールペンを取り出した。私もそうだけど半井先輩ほんとうに鈴屋先輩信者だと思う。めっちゃ独断だけど同担拒否っぽ「早くとりかかれ」はーい。
「近くにいるから感覚麻痺してるかもしれないですけど、琴宮さんもナンパされるくらい美人だったんすね」
一連の話を一応聞いてはいたのか、というかなんか勘違いをしていそうな水郎がボールペンを回しながらいきなり会話に入ってきた。え、え？
「な、ナンパじゃないけど……それ多分感覚麻痺してるから褒められても恥ずかしい」
照れるよ。「麻痺どころか視細胞死んでるぞ」半井先輩はもう黙っててください？？？ 「レーシック施術でも受けた方がいいですかね」この野郎……。
「A、A。ナンパってなんですか？」
「(可愛い)えっと……自分の知らない人に「一緒に遊びませんか〜？」って誘うこと、ですかね」
鈴屋先輩に新たな語彙をプレゼントするのもまた、鈴屋班員としての務め……今日の帰り広辞苑買っとこ。
「……あ、それなら僕もされたことあるですよ。お揃いですねA」
「え」
一同沈黙、なお私の心ワールドがWW�曲造侶磴靴気嚢咾譴討い襪里鰐技襪靴討曚靴ぁ�
「……お、おそろいですね。えへ」
うん、次にそんな下賎な輩が鈴屋先輩に絡んでいるのを見つけたら即刻で駆逐か警察署送りにしてやろ。エンド(憤怒)。
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作成日時：2020年7月5日 15時
