3.かくれんぼ ページ3
……え?あれ?おかしいのかな?
そうだよきっと、たぶん疲れてるからなんだ。
私は鞄を持ち、帰る準備をする。
早くかえr
「おいおいおいおい、この参考書ほしいんでしょ?」
周りを見渡してみても、男の人はいない。
まるで、姿を隠して私に話しかけているようだった。
『……返してほしいけど、……貴方、何者なの?……』
「ふふっ、それより、俺はどこにいるでしょーか!当てられたら返してあげる〜」
ふ ざ け ん な
『は?そんなのわかるわけないじゃん!!』
「……んー、それがわかるんだよなぁ……俺の見込んだ奴は。」
私の言葉にも惑わされず、本心を突き抜けていくその声。
何だか気味が悪くて、夕焼けという背景が、更にその恐怖を引き立てていた。
ジャリっと、アスファルトに残った小さな小石の音がする。
『……し、知らないよ、そんなの、……。』
私は偉く弱気的になり、そう声に嘆く。
すると参考書はパタンッと音をたてと閉じられた。
「ふぅ〜ん、“自分なんか生きてる意味ない”、“こうなる運命だった”……なんて、諦めて、何が楽しいんだか。」
うっ!……
図星をつかれながらも、その口調にムカッとする。
「俺の勘違いだったのかな、じゃあ良いよ、参考書はもう返す。この事は忘れ……」
『……ちょっと。』
私の声は無意識のうちに低くなり、声に怒りかけていた。
……適当に言おう。そして外れて、挑戦したけど失敗しちゃったアピールをしよう。
「……ん?俺の場所わかった?」
『……わかったよ。貴方の居場所は……』
私はそう決意し、人差し指をたてて、ある方向をバッと風を切りながら指差した。
『貴方の居場所は、このベンチなんでしょ!?』
………よっしゃぁぁ!!外れた!!!うん!
じゃあ参考書もってかーえr
「……せ、正解……」
ポンッと、音をたてて指しているベンチに現れたのは、
青い髪、白い肌、黒で統一された私服を着た人物がキョトンとしていた。
……………………え?
「……そんな、…俺の居場所、今まで誰も当てられなかったのに……」
………………え?え?え?
「お前、……何者?……」
ええええええええええええええ!?!?!?
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ましゅ - そらる吸血鬼えろるすぎやr((( めっちゃ好きです!! (2022年7月17日 9時) (レス) @page35 id: de60ba5332 (このIDを非表示/違反報告)
蒼也 - 440票目ゲット!シャー↑ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 86451e69dd (このIDを非表示/違反報告)
利闇涙(プロフ) - 初コメ失礼します!めっっっっっちゃ感動しました!とても面白かったです!完結おめでとうございます!お疲れ様でした! (2019年5月11日 12時) (レス) id: da6ca6fcda (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» おぉぉぉぉwwありがとう!!wwあんまりやると怒られちゃうかもだから気を付けてね!w(でも小説の感想だからワンチャン大丈夫かもw) (2019年3月30日 0時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - うらたん、いい人だったw吸血鬼、萌えた(萌えはてたわ)私も長々とコメしてるやつにちゃんと返してくれるやのん好きよ← (2019年3月30日 0時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
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