5.さとり ページ5
「……あ!A!どうだった?」
『あったよ!教室に落ちてたみたい』
靴箱の前に戻ると、案の定棗はまってくれていた。
うんうん、……やっぱりこの子優しいわ……。
「良かった!じゃあそろそろ帰ろ!」
『……うん!』
棗と笑いあって、私たちは下校した。
.
.
.
「またな〜!」
『うん!』
私と棗はお互いにをふり、私はマンションの方向へ向かう。
お父さんとお母さんが共働きで平日はいないから、いつも自分一人。
料理や洗濯、掃除もたいして上手くないけど、粘り強さなら負けないんだ。
……そう意気込んで、マンションに入ろうとする。
「Aちゃん!AちゃんAちゃんAちゃん!!」
突然私の名前を連呼するやつが来て、私は振り替えると、声の高さからして、やっぱり、……
『……相川さん、人の名前連呼するのやめて?』
相川さんが頬を赤くして、私の後ろで興奮していた。
そう注意すると、相川さんは聞かずに話を続ける。
「これからはストーカーをしてもAちゃんと会えるんだね!……はぁ、……僕、緊張でドキドキしてきちゃった。」
相川さんはいつものポーズで赤くなった頬を押さえて、恥ずかしそうにする。
そして、頬を押さえていた手で私の手首でつかみ、相川さんの胸元においた。
ドク、ドク、と、少し早めの心拍数が感じられる。
……って!何これ!え!?
人の心拍数聞くとか、……恥ずかしいわ!……
「……ね?早いでしょ?」
『うん!早い!だから離して!』
「……あ、大丈夫だよ。こうなることを想定した上で手洗いうがいちゃんとして、消毒もちゃんとしたから。」
『いや潔癖性ぅぅぅぅぅぅ!!!』
平然でそんなこと言う相川さんに、私は突っ込みを入れる。
……あれ?でもなんで相川さんがこのマンションの近くに……
「……自慢だけど、僕、Aちゃんと同じマンションだから。」
ポッ、と赤くなり、そう自慢(?)する相川さん。
……怖い怖い怖い。なんか心読まれた気がする……、
「愛の力だよ!!」
『んな愛の力なんていらんわ!!』
第一、私相川さんのこと知り合いとしか思ってないからね!!
「ツンデレかな?」
『お願いだから心読むのほんとやめて』
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ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2019年9月24日 17時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです!その後話もっと読みたい! 終わって欲しくない(´;ω;`)あとそらるさん(彼方先輩)今は夢主ちゃんのこと、どう思ってるんだろう…?とても気になる…!! (2019年8月24日 1時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» できれば気づかないでほしかったぞwwww違うよ、やのんはいじる役だよ((((((((( (2019年4月1日 22時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - やのさん» ごめんなー(棒)ちょっと嬉しい気持ちがあったんだわ(^^)恥ずかしいんだね〜一生使えるネタが出来たw(嘘です)やのんは、いじられ役だね(( (2019年4月1日 22時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 毎度のごとく長文のコメントありがとぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!( ;∀;)うん!更新頑張るね!ちょっwwwほめてくれるのはうれしいけど、恥ずかしいからそこには触れないでwwww (2019年4月1日 22時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
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