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官官『壬氏様ー!!』
高順『もう時間外だ後にしてくれないか?』
官僚『仕事の事ではなく……麗華様にも関係のある…』
壬氏『中に入れ』
官官の話は途中から半分聞こえておらず
壬氏『浩然殿と晧月が?!行くぞ!!…麗華!』
呆然と立ちつくす私の手を取りながら向かった先には
アルコールによるショック死なのか首の周りには引っ掻いたような跡
指先は血が少し滲み、顔は鬱血し綺麗とは程遠いものであった
『壬氏様……二人の検死は』
壬氏『は?お前こんな時に!!』
『こんな時じゃなかったらいつやるんですか!!
父から浩然様とのごはんは聞いておりましたが、父はアルコールでショック死する可能性がある程の下戸です
浩然様は大酒飲みと聞いてましたので念押し…してたのに…すみません。大声出してしまい
現状で分かる2人の検死報告書を作り出来次第お持ちします。しばらく私一人でも宜しいでしょうか…』
壬氏『分かった…何時になっても良い執務室で待ってる』
╴ ╴ ╴
『何で父様まで私を置いて行くの…私は父様みたいな軍師までなりたかったのに…』
ひとしきり一人で泣き終わったあとは気持ちを切り替え2人の状態を調べあげた
浩然様の遺体は異様に浮腫が強く毒の反応なし。塩分好きな人でもこれは異常
考えられるのは塩が酒壺に大量に入りその壺を泥酔状態の浩然様が飲み亡くなった
父についてはこれはアルコールによるショック死だった
だが…仮に泥酔状態の浩然様が旧知の仲の父に呑ませるか?
憶測の範疇ではあるが塩を混入する所を見られ席を外した際に酒を混ぜられショックを起こした
それをまとめ壬氏様の元へ行った
『遅くなり申し訳ありません…壬氏様?』
壬氏『辛かっただろう…ご苦労であった』
『軍師である父を心の底から尊敬し仮に父が亡くなろうとも戦場なら本望だと思ってたのに…部屋に戻ります』
壬氏『今のお前は何をしでかすかわからん…俺の寝所に連れていく』
魂が抜けきった感覚なので何を言われどこへ連れて行かれても無表情・無反応の私
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作者名:ひかる | 作成日時:2023年12月21日 15時