88 壬氏side ページ39
本当に麗華は……捕縛されていた者たちが歓喜の声をあげていたが煙の中から出てきた麗華に皆言葉をなくした
倭国の言葉を話しながら鋭い目付きと以前感じた殺気とは桁違いの殺気を放つ麗華
その麗華を包むよう薄紫色の俺が後ろから守っているがそれでも怒りがおさまらない麗華は
『御庭番衆 15代 服部半蔵…別名 茘の鬼神 麗華……いざ参る!!』
本当に一瞬の事だった…早すぎて見えなかったがバタバタと倒れる音
先程まで嘲笑っていた男どもだ…だが血が出てないのは
『安心しろ。峰打ちだ』その言葉は以前として冷たいままだがあの守りは麗華の蜘蛛の糸くらいにまでなってしまった理性を繋ぎ止めるため『峰打ち』と聞くまでいたのだろう
だから〖御魂〗をも護るか……色々思うことはあるけれど医局へ行き、薬屋の話と麗華が事前に書いていた毒薬の効能、混ぜた場合の解毒剤の成分表を見てすぐさま治療にあたり
壊死しかけていた右腕も薬屋が調合し何とか命はつなぎ止めた
ただ
医官『毒が体内に入ってから解毒剤を使うまでの時間を考えるといつ目覚めるか……1週間分の薬は用意しましたのであとは麗華の体力次第かと』
壬氏『分かった……色々と面倒をかけてすまなかった』
麗華を俺の寝室で眠らせ可能な限り薬屋についてもらった
猫『壬氏様…麗華が懸念していた官女ですが』
壬氏『探し回りたまたま部屋に入るところを見つけた武官達が突入したら毒をあおり死んでいた。麗華を殴った護衛に扮した者は口の中に毒薬を仕込んでおりその場で死亡
他の者は気が触れた状態で翠苓様万歳と言い続けたあと同じやり方で自害した』
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作者名:ひかる | 作成日時:2023年12月21日 15時