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最近、主の顔が険しい……かく言う私も心中穏やかではないのだが
『壬氏様おつかれでしたら、前とは別のお茶をご用意いたしましょうか?』
壬氏『あぁ……頼む』
『どうぞ………主を悩ませてるのは軍師 羅漢様ですか?』
壬氏『何故それを?!』
『父も羅漢様の実力は折り紙つきと話してましたがなかなかの曲者でありキレ者でもあると言ってましたので』
壬氏『浩月でさえか💦羅漢殿から薬屋の情報がいったのか謎解きという名目の厄介事を頼まれてな』
『謎解きですか…』
壬氏『宮廷御用達の彫金細工師の棟梁が亡くなったが自身の子どもである弟子に秘伝を教える事無く…そして遺言と共にそれぞれに託した物があるがその意味が分からなくて困ってるから謎解きをして欲しいと言われてな』
『なるほど…壬氏様話は変わりますが亡くなった彫金細工師が生前宮廷内で細工師として仕事をした場所は分かりますか?』
壬氏『何かあったのか?』
『羅漢様は曲者でキレ者でもあります。父達の死、軍部官女、倉庫爆発、この間の海藻…そして今回の彫金細工での謎解き依頼…どれもバラバラに見えますがそれぞれの点が繋がれば』
壬氏『何年もかけた大きな計画というわけか』
『現段階では憶測の範疇ですが…もしも私が諜報した時わざと分かるようにした可能性も0では無いので
壬氏様はもちろん高順様、猫猫にもあの和紙を渡し肌身離さずつけ無くさないでください。念には念を入れて充分すぎる内容です。私も独自に探りますので』
壬氏『分かった…麗華あの和紙を渡す際〖何日間の護りを〗と言ったがそれ以外もあるか?』
『はい。通常は〖御身を護り賜え〗そして1番大切な方には〖その御魂含めた御身を護り賜え〗ですが2つ目のは本当に大事な方にしか効力はありません』
壬氏『分かった…ありがとう』
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作者名:ひかる | 作成日時:2023年12月21日 15時