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壬氏『今朝、風明が自首してきた』
『そうですか』
壬氏『動機は四夫人の座を保つ為…阿多妃は上級妃を降りることは決定している。後宮を離れ今度は南の離宮に住まうことになった』
『それは子一族の者が来ずとも決定していたことですか?』
壬氏『あぁ…元々主上が決定されていた』
『………そうですか』
壬氏『傷はどうだ?』
『視力に問題ないので任務に支障ありません』
壬氏『薬屋へのからかいを気にしているのか?』
『…強いて言うなら主には詮索しないようお願いしたのにという所でしょうか…元々私は主が極力動かず円滑に仕事を遂行していただく役目ですので』
壬氏『………なぁ、麗華何かあったか?』
『今はまだ泳がせてる者がいますが少しづつ動いているのと……我々〖御庭番衆〗の〖頭〗になる者は式盤という陰陽道で使われる未来予測の術を代々受け継ぎ私も出来ますが父も母から教えてもらい私に渡した文に数年先まで予測したのを書いてあったのでそれを私も予測し直しましたが』
壬氏『同じ結果だったと…』
『はい…なので少しでも怪しい芽を摘もうと思いまして』
壬氏『俺に詳しく言えぬ事か?』
『……今はまだ…では失礼します』
数日後、風明は処刑された
それを聞いた日は寝付けずあの場所に行き桜の幻術を施し酒をつぎ空を見上げると
『今日も満月……月見酒だな』
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作者名:ひかる | 作成日時:2023年12月21日 15時