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急いで帰り執務室へ
『遅くなり申し訳ありません』
壬氏『いや上級医としての対応ご苦労。俺の影分身も助かった…玉葉妃の所だったのか?』
『はい。衣装の返却と猫猫の様子を』
壬氏『薬屋はどうだった?』
『ぐっすり眠てました。翌昼には起きてるはずなのでもし体内に毒が残ってた時用の解毒薬と女性向けの兵糧丸を成分も記した手紙と共に置いてきました』
壬氏『面倒かけたな』
『猫猫の薬師としての実力と冷静な洞察力は後宮にとって必要な存在で私はその人柄も好きです。主が気になるのも頷けますよw』
壬氏『俺はそんなんじゃない!!』
『冗談を必死になって返されると笑えないのですが…』
壬氏『別にいいだろ…』
あっ口尖らせた…拗ねたな…こういう時の主は18歳なんだよな…だが
『執務室への呼び出しはただの雑談ではないですよね?』
壬氏『あの時点での呼び出し内容ではないが』
『園遊会での件ですね?』
壬氏『早急に頼む』
『御意』
そう言って部屋を出ようとした時
壬氏『麗華!!💦』
『如何なさいました…ぐへっ』
小走りで来た主にタックル並な力で何故かぎゅうぎゅう抱きしめられたので猫猫の事が心配なのだろうと思い
『猫猫は大丈夫ですし毒の件も御安心ください』
そう言いながら背中を優しくトントンするも肩に頭を乗せ首を振り
壬氏『その事とは別だ…簪の事だ』
『主が好いておられる方ならばその方もお守りするのが役目ですので『違う!!』』
壬氏『俺は昔から剣術含め優であれど秀ではない…麗華は秀以上だ
いつからか利用出来るものは全て使い俺の顔・駒となる人物を見つけ後宮の燻りを鎮火してきた
薬屋は色目で左右されないのが麗華と違う意味で興味深かったのと麗華が見いだした逸材を取られたくなくて簪をやった…だが女性に簪をさしたこともなく柄にもなく緊張したから頬が熱くあの後高順から簪を贈る意味を教えてもらい』
『ゆっくりでいいですから』
壬氏『すまん…この気持ちが何なのかが良く分かってない…だがあの時の麗華の目が哀しさに満ち溢れてたのが』
『主にそのように思わせてしまい申し訳ありません…私は駒や身代わりの為に生きる存在であり、猫猫は薬師として今後更に貴重となる存在…その差にございます。
瑞月は優しいから気にしてくれたんでしょ?ありがとう冷えるから身体温めて休んでね』
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作者名:ひかる | 作成日時:2023年12月18日 15時