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ルスと共に街の散策に出る｡もしかしたらこの街に居るもう一人の魔法少女にも出会えるかも知れないと思ったからだ
「A､魔物の反応がある
距離はそれ程離れてない」
まだ力は弱い､卵みたいな物だとルスは言う｡私は反応の出た場所へと急いだ
魔物の前に行くと､孵化する前の巨大な大きな卵が置かれていた｡ぐらぐらと動くのは中にいる魔物が動いているからだろう
「これを壊せば良いんだろう？」
「嗚呼､君の力なら直ぐに壊せる」
ルスがそう言ったあと､私は即座に大鎌を召喚し斬りやすい大剣に変化させる｡大剣に風を纏わせてより斬りやすくして一気に卵に向かって振り下ろす｡パキッと割れた音と中からドロっとした液が溢れ出した
ルスにこれは何かと問うと『これは魔物の養液だよ｡簡単に言うと羊水みたいなものだ』と返事が返ってきた
「こんな卵から魔物が現れるんだな」
私はきっと中身が出て粉々になった卵を冷めた目で見つめていることだろう
「ぁ…先越されちゃった」
ルスと私の後ろ側で聞こえる透き通った声､私は後ろを振り向くと､制服を着た可愛らしい女の子がそこに立っていた
「A､彼女が
「月城始音と言います､明るく夜を照らす月に大きくそびえ立つ城､そして始まりの音と書いて月城始音｡よろしくね」
変わった苗字だ､それに言い方が丁寧で分かりやすい｡私も彼女に名を名乗る
「志水Aだ
志しに水と書いて志水と読む」
「うんうん､Aちゃんだね
その子は
もしかしてスーちゃんのお仲間さん？」
私の隣にいるルスの事を言っているのだろう､ルスは「僕はルス､Aと共に魔物を狩っている｡仲間は､見たことがないから分からない」と言った｡月城は「なら紹介するよ！」と言ってどこからともなく女の子らしき人物を呼び出した
「この子は私の相棒のスーちゃんです」
「スーちゃんはやめてと毎回言っているのに…私の正式名称は“スペース”だと何回言ったら分かるの､この馬鹿始音」
さっきまで寝ていたのに､なぜ呼んだのと月城を─睨みを利かせながら─見つめて言うスペースと呼ばれる女の子
「この子､いつも寝てるけど頼りになるよ」
月城は私とスーちゃんの能力は相性がいいんだと自慢げに胸を張って言っている
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作者名：揚げ豆腐 | 作成日時：2018年8月25日 2時
