迷い込んだのは… 一人の巫女？ 肆 【文スト】

◇百三、 みんなで遠出 ページ7

ー二日後ー



『あ、太宰さん。』


私は待ち合わせ場所に、20分早く来た。…いや、みんなとの待ち合わせ場所には、丁度に来た。


太宰「…何故…」


太宰さんが驚くのも無理がない。

何故なら…事務員と社長以外の探偵社のみんなが、待ち合わせ場所にいたんだから。


『二人だけなんて御免ですよ。なので、皆さんも招待しておきました！』


そう、私はあの後、旅館に電話して部屋を追加で増やしてもらうようにした。

旅館から了承がもらえた後、次は武装探偵社に電話して、社長さんにOKを頂けた。そしてみんなを誘ったのだ。



太宰「やられたね…、まぁ予想はしてたけど。」



してたんかい。
ついでに頭の上には鈴神、隣には人間化した雩鈴も連れて来ている。

こんなに大人数で遠出なんて初めてだから、内心ドキドキだ。

旅館には温泉もあるし、ご飯はついてくるし、楽しみで仕方がないんだもの。
ちなみに昨日は遠足や修学旅行の前夜に眠れない小・中学生のようになっていた。



『さ、行きましょう！』

国木田「行き方は分かるのか？」

『…あ。』

敦「え？」

国木田「おい。」


久々にこの三人で連続発言したな…。
なんか懐かしい。




『…そこは太宰さんに任せましょう。』




実際全く考えてなかったので、国木田さんと太宰さんの誘導の元、無事に旅館へと辿り着いた。




雩鈴は乗り物酔いしてしまったようで、ちゃっかり狐に戻ってしまっている。…貧弱な大妖怪ですこと。

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