迷い込んだのは… 一人の巫女？ 肆 【文スト】

◇百十八、 … ページ23

次の日。


『…ん、ふぁぁ…寝てたのか』


どうやらあのまま、眠りこけてしまったようだ。
地味に寒い、もう秋が顔を出してきている。



リビングに戻ると、携帯に着信があった。相手は＿敦くんだ。

敦くんなら見よう。





〈おはようございます。突然で申し訳ないんですが、鏡花ちゃんがケーキバイキングに行きたいって言ってて…

僕だけだと自信がないので、着いてきてもらえませんか？〉




ケーキバイキングかぁ…。行こうかな。依頼はまた後ででいいや。

与謝野さん達は仕事で忙しいだろうし…



私は敦くんに行く時間を教えてもらい、行くことにした。








ー数時間後ー




私はいつもの台詞を言って堂々と…


扉を開けたかったが、何だか昨日の事もあり、辞めることにした。



『こんにちはーっ』

鏡花「あっ、A…！」



扉を開けると、さっそ鏡花ちゃんがトテトテとお迎えしてくれた。もう妹にほしいくらい可愛い。


敦「今日はいつもの、言わないんですね」

『うん、国木田さんにまた睨まれそうだし…』



という少し言い訳をした。
でも、睨まれるというのは事実。



鏡花「…なんか、元気がない」

『え…、そうかな？』



顔に出ていたのだろうか。
できるだけいつものような顔をしていたつもりだが、鏡花ちゃんには見破られてしまった。

…ろくに人の顔を疑ってきたわけじゃない、と、そう言われそうだった。




『大丈夫大丈夫！ ありがとう鏡花ちゃん』

国「おい小娘。何故探偵社に貴様への依頼が届いているのか知らないか？」

『空気ぶち壊しましたね、全く覚えありません。』

太「あ、それやったの私〜」



何してくれてるんですか。国木田さんおこですよ、絶対おこですよ。




国「…っ、」




あ、耐えてる…、偉いな、国木田さん。




乱歩「A〜、また事件解決しに行ってみない？」

『え、いいんですか？』

乱歩「うん。次は寄り道でもしたい」



なんか、乱歩さんに呼び捨てされるのに違和感しかない。



その流れで何故かみんなに色んなお誘いを受け、予定がいっぱいになってしまった。…依頼、いつ片付けよう。




と、悩んでいると…


鏡花「…A、何か手伝えることがあったら、手伝うから」


という風に鏡花ちゃんに心配されてしまった。


『うん、ありがとう鏡花ちゃん。』

敦「僕にも頼ってくださいね、Aさんにはお世話になりましたから。」


…そう、かな。

あんまり覚えはないけどな。

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