迷い込んだのは… 一人の巫女？ 肆 【文スト】

◇百十二、 巻き込みたくない ページ17

部屋に戻ると、まだみんな寝ていた。

…まぁ、それもそうだろう。
今はまだ5時くらいだもの。





起こすのが、凶とでるか、吉とでるか…。分からない。

分からない。






『…雩鈴、雩鈴。』


「ふぁ、はい…？ A様、どうしたんですか？」


『緊急事態発生。ごめんけど、おきて…』


そう言うと、雩鈴はすぐ布団から起きてくれた。

事情を全て説明し、みんなは起こさず、私達だけで解決しようと思ったからだ。




『…にしても、如何する、』


「知らぬぞ、私は。」


「…この旅館って、何か噂とかないんですかね…」


『噂…、噂かぁ、』


噂か。確かに、人が言ったことが本当な時もあるし、でたらめな時もあるが、唯一のヒントとしては何か役に立つ時もある。



『じゃあ…さっきの人に聞いてみようかな。、』



さっきの人とは、本当にさっきの人の女性である。今は部屋にいるよね、旅館の人達がいるところって、どこなんだろう…？




右往左往しながら旅館をグルグルしていると、見知らぬ所まで来た、

たぶんここら辺がスタッフルーム的なところだろう。





…あ、あそこ明かりついてる。





スッと襖を開けると、先程伝えに来てくれた女性が居た。



「わっ…、良かった、貴方様でしたか…。如何しました？」


『えっと…単刀直入に言うと、この旅館で変な噂とかつてありますか？』


「変な噂、ですか…」




すると女性はすこし考えるような動作をしめから、こう言った。



「あっ…そういえば、、。」





私達の鼓動がはやくなっていった。

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