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カーンカーンとノックの音が響く中




1人でせっせとボールを磨く








『………はぁ』








お昼から何度目かのため息が零れる






倉持先輩の顔が近づいてきたとき、


キスされると思ったのに………






まぁ、用事ならしょうがないよね






……それでも




ちょっぴり気分が下がったのは事実で





はぁ…とまたため息が零れた







「なーにため息ついてんだ?」

『いだっ!』







ベシッと頭を叩かれ上を見上げれば




予想通り一也の姿







「今日はうるせーのいねぇなと思ったら
ここにいたのな」

『……もしかして、
うるせーのって私のこと?」

「お前以外に誰がいんの」

『あのねぇ……』








一也を睨みながら言い返そうとしたけど、





そんな気力も無く、黙ってボールを磨く







そんな私の隣に無言で座り込む彼








「んだよ、いつもより元気ねーじゃん」

『だって……また、失敗しちゃった』

「なんで?」

『なんか………頭突き?』

「はあ?」







「頭突きで女子力ってなんだよ」と笑う
一也にぷいっと顔を背ける






私だって知らないし





倉持先輩がしてきたことだし








「てか、お前らよくそれで付き合えたよな」

『うるさいなー。色々あったの』

「…で、どーする?諦めんのか?」

『諦めない。絶対先輩をムラムラさせてやる』

「はっはっはっ!いっそ"襲って♡"って言えば
一発なんじゃねぇの?」

『そんなの言えるわけないでしょ!』

「いででっ!めり込んでるめり込んでる!」







一也のサングラスを指でグググ…と
押していると、








「何やってんのお前ら」









と、私の大好きな声が聞こえた






2人でバッ!と声がした方を見れば



眉間にしわを寄せた倉持先輩






やば…、聞かれた?








「別に?ただ話してただけ。な?」

『う、うん』







一也に合わせて首を縦にふると、




「ふーん…」といつもより冷たい返事が
返ってきた







「…………A、ちょっといいか?」

『え……っわ、ちょ』








急に腕を掴まれ、慌てて倉持先輩に付いて行く







腕を引かれながら一也を振り返ると、




「あー……」と苦笑いしていた







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ねう。(プロフ) - えええこんないいとこで終わる?!?!更新待ってます!!血涙 (2022年11月12日 18時) (レス) @page21 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
ラテ茶(プロフ) - この先めっちゃ気になる!!!更新待ってます!! (2021年8月11日 15時) (レス) id: 1c1cfcb5c2 (このIDを非表示/違反報告)
ころね - やめないでくださいーーー (2018年6月29日 21時) (レス) id: 392a87bd96 (このIDを非表示/違反報告)
あざか(プロフ) - すんんんごく気になるとこでおわっとる(T ^ T)更新待ってます! (2018年5月21日 13時) (レス) id: b72f39f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
まっつん - このさき気になる!!!更新頑張ってください! (2017年12月14日 23時) (レス) id: 5dec1e2e6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユズ | 作成日時:2015年11月6日 8時

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