【◇】 年上のカレ、誘惑中。

＊06 ページ8

*倉持side

・






あー、どうしよう








『倉持……先輩……？』








………このまま襲っちまいてぇ








少し指に力を入れれば




ふに、とこいつの唇の柔らかさが直に伝わって






もうほんと……





今すぐにでも押し倒したい








「……A」

『っ…は、い…？』








赤く染まった頬


おまけに上目遣いで見つめられ






グラッ…と俺の理性が揺れる







頼むから




これ以上俺を誘惑すんじゃねーよ







そう思いながら徐々に顔を近づければ、







『っ……ん……』

「！！」








戸惑いながらも目を瞑る彼女







………もう、どうなってもいいや








そのまま顔を寄せ、



Aの柔らかそうな唇に自分のを近づける





・





・





・






_______好きな人ほど大切に





・






・





・





「っ……！」

『みゃ"っ！？』







慌てて理性を取り戻し、


行き場を失った勢いでAに頭をぶつける







あっぶねー………






あと少しで今までの我慢が水の泡に
なるとこだった








『う"ー……』

「あっ悪ぃ！まじでごめん！」

『だ、大丈夫です……』

「っ……俺、用事思い出したから戻るわ」

『えっ？』

「弁当ありがとな！
あとでゆっくり食うから！」

『あ……はい』







小さく返事したAの頭を撫でて
急いで屋上から出た







………やべえ






Aと居ると、自分が何するか分かんねー









「……あー……」









自分の気持ち押し込んで我慢すんのも、






結構キツい………









＊

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