【◇】 年上のカレ、誘惑中。

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『こんにちはー』





放課後練習のため、グラウンドに入り
ドリンクの準備をする




でも、今日の私は少し違います







「わー！A可愛い！」

「似合うー！」

『えへへ、貴子先輩にしてもらったんです』







マネの先輩たちが私を見て褒めてくれる



普段下ろしてる髪を頭の上で一つに
纏めてもらった





首辺りがスースーして涼しい







「なんかいつもと印象変わるな」

「へぇー、似合ってんじゃん」

『っ…ありがとうございます！』







3年の先輩たちにまで褒められて
胸がくすぐったい






肝心の倉持先輩は






………まだ来てないか









・







「ちわーっす」




『！！』







練習着に着替えた倉持先輩が来た






うわぁ………緊張する………







「亮さん？なに集まってんすか？」

「お前の彼女、見てみなよ」

「え？」

『っ……』







私に気づいた倉持先輩が目を丸くする







作戦その1



肌を見せる






一也曰く、





うなじを見せれば一発。





だそうで







これだけで誘惑になるのか不安だけど、




どうなのかな








「………」

『あ、あのー……倉持先輩？』

「………」

『わっ…！わわわっ！？』







髪留めを外してぐしゃぐしゃと髪を崩された





せ、せっかく貴子先輩がしてくれたのに………







『な、何するんですか！』

「………俺はこっちのが好き」

『え？ちょ…倉持先輩！』








一言だけ言うと、部室に入って行ってしまった







周りの先輩たちが、





「あーあ」とニヤニヤしてる








よく意味がわからないけど、









失敗………したみたい






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