【◇】 年上のカレ、誘惑中。

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「水分補給しっかりね！」

「汗もちゃんと拭いてねー！」






練習の10分休憩が始まり、



ドリンクとタオルを選手たちに渡す






「A、ドリンクとタオルくんねぇ？」

『あっわかりまし』


「七瀬」







倉持先輩に渡そうとしたドリンクを



亮介さんが横からひょいっと取った






「俺にくれるの？これ」

『いや、倉持先輩が先に』

「バカ」

『いたっ！』






亮介さんのチョップを喰らって





はっ！！とようやく気づいた








『あっ……亮介さん、どうぞ！』

「ありがと。あと用事あるからちょっと来て」

「え」

「借りてくよ倉持」

「ちょ、亮さ……」








倉持先輩が何か言いかけてたけど、





亮介さんは無視して私の手を引く








作戦その3






ヤキモチ









「お前、まさか作戦忘れてた？」

『…………………いえ』

「完全に忘れてたろ」








この人エスパー！？







確かに、






あのまま亮介さんのチョップを
喰らわなかったら






デレデレで倉持先輩に渡してたと思う









「とにかく、
七瀬は俺を優先しとけばいいんだよ」

『は、はぁ』

「お前の作戦なんだからさ。
やるならとことんやるからね」

『………亮介さん、楽しんでます？』

「あ、わかる？」

『怖っ！！』







倉持先輩を妬かせることができるのか
不安だけど、







ヤキモチ作戦






これは手応えありそう！






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