ドSな先輩？ ページ1
ちらりと光の方を見ると、私に気づいたのか、少し呆れ気味に言った。
「兄ちゃんは頭がいいから、なにかを調べることは得意なんだけど、かなり大雑把なんだ。だから、情報を集めても纏めることがあまり得意じゃないんだよね」
説明ありがとう、光。
まあ、確かに充はそんな感じがする。
「今の光くんの説明の通りだよ。だから、僕らも彼女のことを少し調査してみる。紅月さんも、なにかわかることがあったら教えてほしい」
野坂先輩の言葉に、私は返事をする。
「あぁ、無理はしなくていいよ。危険な目には合わせたくないからね」
優しいなぁ。
思わず口元が緩んだ。
「とは言っても、僕よりも君のことを心配しているのは充くんや光くんじゃないかな。そういえば、二人は紅月さんのこと、好きなんだっけ？」
へ？
「そ、それはちがっ！の、野坂さんっ！」
驚いて思わずきょとんとした私。
隣で聞いていた光が、少し頬を赤く染めて声を上げた。
「あはは、冗談だよ」
野坂先輩って、人をからかうのが好きなのかな？
そんな雰囲気には見えなかったけど...。
「さてと、僕はそろそろ明日の準備もしないといけないし、ここら辺で終わりにしても大丈夫かい？」
「わかりました、野坂さん」
そう言って光が電話を切ろうとすると、野坂先輩がストップをかけた。
「紅月さん、あまり無茶をしないようにね。なにかあったら、すぐに僕か充くんたちに言うこと。いいね？」
『はい、わかりました』
「うん。それじゃあ、おやすみ」
私と光がおやすみなさい、と挨拶をすると、電話が切れた。
『野坂先輩って、頼りになるんだね』
「まあね。俺も野坂さんのことは誰よりも尊敬してるつもりだよ」
西蔭さんには負けるけどね、と苦笑いする光。
それにつられて、私も少し笑った。
ふと壁にかかっている時計を見ると、既に8時30分になっていた。
『私たちも、そろそろ明日の準備しよっか』
「そうだね」
私は立ち上がって、部屋から出ようとドアの方に向かった。
すると、
「ねぇ、A」
また、光に呼ばれる。
『どうかした？』
「こっち来て」
なんだろ？
なにも気にせずに彼の方に向かうと、
『えっ、なに？』
光が私の腕を掴んで、自分の方に引っ張ったのだ。
『光...？』
「少しだけ、目瞑って？」
え、ものすごくいきなりだね。
私は特に何も考えず、光の指示に従って目を瞑る。
「俺がいいって言うまで、開けちゃだめだよ？」
その言葉に、私は素直に頷いた。
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Flow(プロフ) - コメント欄の下の方に荒ぶる受験終わりがいる(語彙力) お久しぶりですにゃんたまファシルさん。 しばらく読んでなかったんですが、めっちゃ増えてて驚きました(*^^*) これからも頑張ってください(私が誰かは察して下さいな) (2020年7月11日 9時) (
レス) id: d234e6b38d (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - 杳覇さん» ぎゃーっ！え、もう嬉しすぎます！まじでホントにありがとうございます(語彙力)更新頑張らせてもらいますっ！ (2020年6月20日 20時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初コメ失礼します！他にない状況設定、主人公ちゃんの無理のない性格、魅力的なオリキャラとどれをとっても文句のない、めっちゃ面白い作品ですね！！一星兄弟や野坂くん達も良い味出しててキュンときました！お体に気をつけて、更新頑張って下さいね！！ (2020年6月14日 22時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - りら。さん» ありがとうございます！いやいや、あなたの作品もいいと思いますよ！誰も見ないならこの私が見ます((( (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - あかりさん» 大体な野坂くんもいいですよね (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
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