【マギ】王様ゲーム〈悲哀〉

探索 ページ29

❇︎Aside❇︎

次の命令は眷属、次の命令は眷属、次の……。

頭の中で、その言葉が何度も右往左往する度に、私は自分の眷属器を握りしめた。

オルバ「どうぞ！Aさんも食べた方がいいっすよ！」

さっきの調子に戻ったオルバは、私用の席を空けてくれた。

A「うん……ありがとう！」

オルバに負けないよう、私も笑顔でいった。

……ちゃんと笑えていたかな？


昼食をとった後は数人で村の探索。

私、モルジアナ、青舜、夏黄文で、村の構造を理解しようということになった。

ここにはホール、食堂のほかにも闘技場、役所、市場、そして家が2、3軒の、敷地は広くともそんなに発展はしていないようだ。

そして一番気になったのは……。

A「人食い森？」

それは木々や草花が鬱蒼と茂っていて、禍々しいオーラが漂う森だった。

その植物はどれも見たことがないもので、行く手を阻むように植わっている。

その森に、私は思わず身震いした。

足元には私の腰ぐらいまでの高さの看板があり、そこには『人食い森』と書かれていた。

その近くには『立ち入り禁止』という看板も立っている。

青舜「ここで行き止まりのようですね……」

ハァ、とため息をつき、目の前の木を見上げる。

その木はまるで、私達を見下しているような感じがした。

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