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涼｢…これはまた、随分【らしい】屋敷だな。｣
辰｢…でっか！旗本様の屋敷みたいだな…｣
翔｢下手すりゃそれよりでけぇかもな。…探すのに骨が折れる。｣
亮｢…兎に角、手分けして照を探そう。広いから、迷わないように気をつけて。｣
了解、と呟いた六つの影が、一斉に動き出す。辰哉も随分戦闘慣れしてきたな、と思わず感心してしまった亮平は、考えをかき消すように頭を振ると、ラウールを横抱きにしてばさり、と翼を広げた。
亮｢ラウ、ちょっと捕まっててね…よいしょっ！｣
そのまま飛び去った亮平の姿は、瞬く間に夕焼け色の空に混ざる。一方、駆け出した六人は、家を囲むように建った塀に飛び乗ると、目を眇めて屋敷を眺めた。
佐｢…あちゃー、広すぎるなぁ、このお屋敷。手当り次第、ってのはあんまり得策じゃないか…｣
蓮｢一応俺の『目』で探してるけど、こうも屋敷が広いとどうにも時間かかるかも…｣
康｢…照にぃ、無事やろか…？｣
辰｢…大丈夫、あの照だよ？簡単にやられるようなやつじゃない。…でも、嫌な予感はする。｣
涼｢…それには同感だな。…さて、どうする？｣
翔｢…どう、って…単純に、そこら辺のやつ捕まえて聞き出せばいいじゃん。…よっ、と。｣
辰｢っちょ、翔太？！｣
塀の上から身軽に飛び降りた翔太は、音を立てずに走り出す。庭に面した縁側にひらり、と飛び乗ると、丁度そこに見張りだろうか、1人の烏天狗がいた。
｢っな、き、貴様っ、何処から…！｣
翔｢…奈落の底から、仲間連れ戻しに。…『龍紋・流れ桜』｣
抜き身の刀に水を這わせて、美しく刀を振る。型の通りに、袈裟懸けに浅い傷が走った。
｢っいあﾞあﾞっ！？貴様、何を…！｣
涼｢翔太ありがと。…さて、一つ質問に答えてもらおう。｣
いつの間にか立っていた涼太が、首に当たるすれすれの所に刀を突きつける。男の表情が、恐怖で歪んだ。
涼｢…お前らが今日捕らえた、鬼の青年は何処だ。答えなければ…分かるよな？｣
｢っひっ…！｣
蓮｢…さっさと答えて貰えます？あんたが情報漏らした、ってことは内緒にしといてやるから。｣
康｢それ大して良くないで、めめ。…はよ教えろや、照にぃ何処やねん。｣
佐｢…こんなんで死にたくないでしょ？…ほら、早くしろよ。｣
｢っ中庭、中庭だ！この後、儀式が執り行われるから、皆中庭にいるんだ！｣
その言葉を聞いた辰哉が、目の色を変えて走り出す。涼太も、柄で男の頭を殴ると、他の四人と共に後を追った。
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あゆ(プロフ) - 定期的に読み直しさせて頂いてるのですが、めめこじが好きなので橙玉ト虚空ノ暗黒の続きも楽しみにしています！無理のない範囲でいつか更新して下さったら嬉しいです。 (2021年10月23日 11時) (
レス) @page14 id: 6ef3ec4d5d (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - あゆさん» あゆさん、コメントありがとうございます！読み返して頂けるだけでもありがたいのに、定期的になんて…作者冥利につきます！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2021年10月8日 7時) (レス) id: bc0aa38375 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - ユウさん» ユウさん、コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです…！ゆっくりですが、楽しみにしていただけるのなら頑張りますね！ (2021年10月8日 7時) (レス) id: bc0aa38375 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - 千夜さん» 千夜さん、コメントありがとうございます！待ってていただけたなんて嬉しい限りです…！少しずつですが更新するので、よろしくお願いします！ (2021年10月8日 7時) (レス) id: bc0aa38375 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 定期的に読み返していたので更新嬉しいです！一気にでも1話ずつでも、無理のないペースでの更新お待ちしております〜！ (2021年10月8日 1時) (レス) @page15 id: 6ef3ec4d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2021年3月7日 9時
