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｢っ、はぁ？え、ちょっ、…っもしかして、妖のもう1人の『阿部ちゃん』とやらって、亮平の事だったの?!｣
｢ちょっと、阿部ちゃん！辰哉混乱してるよ？！展開早すぎるって！｣
｢否、だって隠し通すのもあれでしょ？｣
翔太と涼太が説明してくれた、仲間だという妖は七人。其の中にラウールが入っていなかったということは、目の前にいる妖達の中で唯一居ない『阿部ちゃん』は、詰まるところ亮平という事になる。
｢うん。あ、一応自己紹介しておくと、俺は烏天狗。其の様子だともう翔太達から説明はされてる？空飛んだり出来るけど、乗せれるのは精々一人かな。阿部、っていう名前もあるけど、亮平の方が呼びやすいでしょ？｣
｢待って、脳が追いついてない…｣
｢ふふっ、まぁ、ゆっくり理解してくれればいいから。って事で宜しく。｣
｢…取り敢えずは宜しく、だけど…何で揃って俺の家なんかに？契約なら全員としてる筈だろ？それとも又ラウが何か…？｣
ぼんやりと話を聞いていたラウールが、不安そうに周りの妖達を見回す。手を伸ばし、頭を安心させるようにゆっくり撫でた亮平は、辰哉よりほんの少し下にある目を少し細めた。
人だと思っていた時、というか少し前から随分見慣れてしまった其の表情は、得意げに何かを教える時の、嬉しさが混じった様な、不思議な表情。
この顔で告げられた街の話や海を渡った先の大陸の話を鮮明に思い出して、何故だか少し寂しくなった。
｢色々と新しい情報ばっかりでごめんね？ゆっくりでいいから、片手間に聞いて欲しいんだけど。実は…辰哉に、ちょっとしたお願い、というか、その…頼み事があってさ。｣
｢何？真逆血をくれとか喰わせろとか言うんじゃないよね?!俺亮平からそんな言葉聞きたくないんだけど！｣
｢違うよ(笑)手伝って欲しいことがあるだけ。｣
｢っ何、手伝う、って…？｣
｢実は俺、萬屋を始めようと思ってるんだ。厄介事専門の。でも、俺は如何せん妖だし、厄介事を解決するにも、相手が妖だと面倒が多くてさ。で、お願いなんだけど。…辰哉、薬屋の片手間でいいんだけど、村の人達から相談を受けて欲しいんだ！｣
｢…へ？｣
今日何度目かの疑問符は、両の手を合掌させて御願いっ、と小さく微笑う翡翠色に吸われるように虚しく消える。くふふっ、と含み笑いが聞こえて振り向くと、佐久間や照、更には亮太や目黒までもが肩を小さく揺らしていた。
…翔太は我関せず、と言った体で欠伸をしていた。
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莉月(プロフ) - 優さん» こちらこそリクエストありがとうございました！楽しんでいただけていたら幸いです。これからもよろしくお願いします！ (2021年1月27日 7時) (
レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - お話書いて頂きありがとうございました！これからもお話楽しみにしています！ (2021年1月26日 21時) (レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - リクエストはここで締め切らせていただきます！リクエストしていただいた皆様、ありがとうございました！お話になるまで、少々お待ちください。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - さのちゃんさん» 最後の一枠なので大丈夫ですよー！リクエストありがとうございます。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
さのちゃん(プロフ) - まだリクエスト大丈夫でしょうか？橙くんが怪我して敵に捕まって黒くんがすごく怒るお話を読みたいです。よろしくお願いします！ (2021年1月5日 21時) (レス) id: f84afddcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年5月30日 12時
