闇ニ染マリシ白キ華 2 ページ18
「お、お母さぁ…ん…わ、私…私…」
幼い私は、瞳からポロポロと涙を落としながら
お母さんに抱き着く
小さき身体は小刻みに震え
まるで…何かに怯えるように…
「うん、うん…A、何があったかゆっくり話してご覧なさい」
壊れ物を扱う様に優しく抱きとめ、頭を撫でる
「あの、ね…私は…やっぱり、変なの……?可笑しいの…?だって…私だけだよ…み、皆…夜叉居ないもん…ッ……Aだけだもん…ッ」
夜叉…や、しゃ………夜叉、美桜
…ッ!夜叉美桜!私の、異能力…ッ
ふと…桜が私の周りに舞う
『み、美桜……』
そこには、夜叉美桜が居た
美桜は私に近づき、私の顔を見つめた後
幼い私達の方へと向かっていった
『ま、待って!美桜…ッ!』
美桜の後を慌てて私は追いかけた
『ッ…ま、眩し……ッ』
美桜の背中を追いかけていると
突如、辺り一面が光り輝き出した
身体がその光へと吸い込まれて行く
『み、美桜……ッ!!』
『あ、れ…ここは……』
私は、美桜を追いかけて…
それで、光に包まれて……
今居る場所は、
私の、家
そう、私の家だ…
旅館の様な広い家
お祖父ちゃんが代々社長だった私の家は
豊かな暮らしをしていた
広い家に、長い廊下、広々とした空間の部屋に、走り回れる庭、庭と庭の間の川のせせらぎ、そして…川の上にかかる紅い橋
懐かしい…家だ
「そうだね…Aだけかもしれないね…」
奥の部屋からお母さんの声が聴こえた
『若しかしたら…さっきの会話の続き…』
ゆっくりと廊下を恐る恐る進む
すると、隣から誰かに肩を叩かれた
『み、美桜…ッ!?』
寄り添うように美桜が着いてくる
"一緒に行ってくれるってことなんだよね…"
目を見て、その想いを視線で告げる
美桜は頷き、私の隣を歩く
私もゆっくりと歩き、開いている部屋の襖を覗く
「Aの力はね、人を助ける為にあるの…夜叉美桜は貴方を…護ってくれる…だから、大丈夫……お母さん達と一緒、お母さんの異能力も…その為にあるのよ」
人を…助ける為に……ある、か
人を、助ける…為に……?
本当に、そうなのだろうか…
本当に、美桜の力はそうなのか…?
美桜の力は………人を、
ふと、隣を見ると…目に入った赤い鞘
美桜の鞘に手を伸ばす
次の瞬間、鞘が落ち…刀の刃が現れる
その刃には、
紅く滴る血流が付着していた
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
130人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マッキー - とても面白いです!更新頑張ってください! (2018年4月11日 17時) (レス) id: 0d4948deb3 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - レイラさん» 2回目のコメント有難うございます!最高と言って頂けて、とても嬉しいです。更新する励みになります。 (2017年1月7日 21時) (レス) id: 566e7d17d6 (このIDを非表示/違反報告)
レイラ - 最高です!更新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2017年1月7日 21時) (レス) id: fb73011530 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - レイラさん» 読んで頂きありがとうございます!! (2016年12月30日 23時) (レス) id: 566e7d17d6 (このIDを非表示/違反報告)
レイラ - 面白いです!!更新頑張ってください!! (2016年12月30日 23時) (レス) id: fb73011530 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夢桜 | 作成日時:2016年10月9日 19時