離婚したらなぜか子持ちがモテた。【2and3】 (ページ9)

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8話ページ9

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無心でパソコンをいじっていたら、後ろから低い声で呼ばれる。椅子を回して振り返ると、英語科のオリバー先生が立っていた。相変わらず、身長が高い……。

片手には珈琲でいかにも出来る男、っていう感じがした。

「どうされました？」

「今日は残るんですか？」

「あぁ、今日はちょっと……あはは……」

「お子さんのお迎えは……？」

「娘の迎えは知り合いに頼んであって。今日は長くなりそうな気がして」

オリバー先生は納得した顔をした。オリバー先生は英語科の担当で私と同じ学年で、お隣のクラスの先生だ。オリバー先生の方が先に勤めてて、直接的に関わってはいないが、大学が一緒の私の先輩だ。時々子供のこととか、仕事のことを相談する仲で、割と一番距離が近い男の人だ。

「そうなんですね」

「はい。当分は定時より長くいられそうです」

「無理しすぎないでくださいね？大学の時でもそうでしたから」

「あっ、はい……」

オリバー先生は、ニコッと微笑み、職員室にいた2年生の元に行った。さっきのオリバー先生が怖くて、冷や汗が止まらなかった。長く一緒にいるけど、オリバー先生が何考えているかわからなくなる。大学にいた時もそうだった。実は一番怖いかも知れない……