【太宰治】黒 く 染 ま っ た 過 去 を 今 。【文スト】

最悪ノ出会イ ページ6

No side__________...
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貴『......何で、此処に居るの、治。』



少女__________織田Aは、俗に云う"殺気"を放ち乍云う。



太｢......やぁ、久しぶり。
4年振りかな？__________A。｣


青年__________太宰治は、其の姿を見て、ゆっくり微笑む。
然し、目の奥に笑みは見えない。



探偵社に、緊迫した空気が流れ込む。
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敦｢あ、あの、お二人は一体...｣
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敦が少し気まずそうに問い質すと、

貴『______敦さん、少し下がって居て下さい。』


と、Aが敦に促す。



敦｢え？あ、うん...でも何で...｣
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刹那。




敦の目の前から、Aの姿が消えた。
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厳密に云えば......移動していた。目にも止まらぬスピードで。
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移動した先には、
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太｢へぇ...腕を上げたね、A。｣

喉笛に折畳み式短刀(ナイフ)を当てられて居る、太宰の姿があった。
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太｢四年前はすんでの所で私に止められて居たのに...

この四年間、何してたの？｣


貴『黙れ。其れ以上喋ったら喉笛を掻き切る。
次に脳天をブチ抜く。最後に心臓を抉る。分かったか？』
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淡々と喋る太宰とは対照的に、Aは太宰の喉笛に短刀を当てたまま、殺気と怒りを込めて喋る。
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国｢おい！何をしている！！｣

其の様子を見て、動きを見せる者が居た。



武装探偵社の調査員...国木田独歩だ。
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国｢織田！！幾ら何か事情が有るからと云っても、之はやり過ぎだぞ！！今直ぐ太宰から其の短刀を離せ！！！｣
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理想主義者の国木田からすれば、此の様な事態は決して許されない。


だが、Aが動こうとする素振りは無い。
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国｢おい、いい加減...｣


其の時だった。


国木田が、Aの肩を掴もうとした時、
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国木田の頬スレスレの所を、何かが通過した。
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驚いて其の何かを目で追うと、
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其処には、壁に深く突き刺さった短刀が有った。


そして、少し遅れて国木田の頬から血が流れる。
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貴『...誰が、貴方に、喋っていい何て許可を出した。』
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Aが国木田を強く睨み付ける。

然し、其の表情は真顔その物だ。

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