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そう、ユカとサスケちゃんは似ていない。サスケちゃんが黒髪黒目なのに対して、ユカの髪の毛は金髪、そして瞳の色は碧眼。見た目を差し引いても性格や術の傾向、すべてにおいてユカはサスケちゃんと似ていなかった。それもあってユカは注目も期待もされずにここまで生きてきた。うちは一族という重圧でプレッシャーや肩身の狭い思いもしたことはあるけれど「落ちこぼれ」と言われるほど悪い成績ではないこともあって、いじめなどは経験したことがないかな・・・。きっとサスケちゃんの妹というブランドに守られていた部分はあると思うけど・・・。
ダンッ!
ユカがそんなことを考えていると、突然サスケの前に顔をしかめた男子が顔を近づけ座り込んだ。
ナルト 「・・・・・・・。」
彼はうずまきナルト。サスケと同じ学年で、主席のサスケとは裏腹に、学年で一番成績の悪い、里でも有名な問題児だ。
サクラ 「ナルト!あんたサスケ君に眼たれてんじゃないわよ!」
女子 「そーよ!」
女子 「そーよ!」
問題児のナルトはクラスの女子たちから反感を買っていた。
いの 「サスケ君!そんなやつやっちゃいな!」
女子 「そーよ!」
女子 「そーよ!」
ドンッ!
そのとき、サスケの前の机に座っている男子の腕がナルトに当り、ナルトが前のめりになった。
ぶちゅうぅぅ♡
サスケのすぐ目の前まで顔を近づけていたナルトが前のめりになったため、2人はキスをしてしまった。
サクラ 「え・・・!」
いの 「いっ・・・!」
その光景に教室の空気は凍りつき、サスケファンのサクラといのの顔がこわばった。
ユカ 「!?」
2人 『うえぇぇぇぇ!』
とっさに離れたサスケとナルトは気持ち悪そうに舌を出した。
サスケ 「ナルト・・・殺すぞ!」
ユカ 「・・・!?」
サスケはナルトに睨みを利かせるが、騒然とするクラス内、ナルトは背後からより鋭い殺気を感じ、恐る恐る振り向いた。
サクラ 「ナルト・・・あんたねぇ・・・。」
ナルト 「ぎく!じっ事故だってばよ!」
サクラ 「うざい。」
振り向いた先にはサスケファンの女子たちが黒いオーラと殺気を出してナルトを睨んでいた。そしてナルトは女子たちによる卑劣な制裁を受けた。恋する乙女の怖さを間近で目撃したユカは、身を震わせた。
ユカ 「ひえぇ・・・。」
怖くなったユカは巻き込まれないように、そっとサスケのもとを離れて教室の後ろの方に逃げた。
シュウル 「ユカ!」
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作者名:らむ | 作成日時:2021年1月19日 2時