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ミサキ 「3人とも合格だね!」

そう言ってシュウルとミサキは額当てを見せた。そう、2人も無事に試験に合格していたのである。

シュウル「明日から下忍だなっ!」

ミサキ 「頑張ろうね!」

ユカ 「・・・うん!」

そうしてユカたち3人は、しばし合格を喜び合った。

どうやら私はあなたへ続く道のSTART地点に立てたようです。私はあの日からあなたの教えに従い、頑張ってきました。まだあなたの言う「忍」と呼べる強さに値するかどうかはわからないけど・・・。

―忍になり俺を追いかけて来い―

あの日、あなたが私に残した言葉。忍ってどこから忍って言うのだろう?一応下忍になったから・・・忍?だけど、今この里を出てあなたに会いに行く勇気は私には無い・・・。せめて中忍になって、1人で里を出られるくらいの強さを身に着けたいな・・・。それに、広い世界からあなたを探すのは骨が折れそう。

ガチャ

過去の思い出にひたりながら家の玄関のドアを開けると、すでに兄であるサスケが帰っていた。

ユカ 「ただいま。」

サスケ 「おかえり。」

うちは一族は木ノ葉の里で最も有名な名門一族と言っても過言ではない。だが、事情があり、今では3人しか残されていない。そして今、ユカとサスケは狭いアパートで2人で暮らしていた。内気で目立たず友達もいないユカにとって、サスケは心を許せる唯一の存在でもあった。

ユカ 「サスケちゃん今年の首席合格者だって。すごいね♪」

サスケ 「当たり前だ。」

ユカ 「見て見て!ユカも合格できたの!」

兄を称えた後、ユカは自慢げに額当てを見せて笑った。

サスケ 「よく創世術だけで合格できたな。」

ユカ 「イルカ先生がおまけしてくれた。」

呆れたような顔をするサスケにユカはてへへと笑った。そして窓から差し込む夕日に目をやった。

ユカ 「やっと下忍になれたね?」

サスケ 「!?」

ユカ 「7歳でアカデミー卒業ってやっぱりすごいなぁ・・・。」

サスケ 「あいつの話はするな。」

ガタッ、ギィ・・・バタン!

薄っすらと笑みを浮かべ言ったユカの言葉に、部屋の空気が途端に重くなった。サスケは厳しい目でそう吐き捨てると怒ったように家を出て行ってしまった。

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作者名:らむ | 作成日時:2021年1月19日 2時

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