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ユカ 「うーん。たぶんサスケちゃんは普通に合格したから普通に合格で・・・ユカが貧血で倒れて演習が中止になった特別選抜メンバーはおまけ合格・・・みたいな・・・？」
サスケ 「倒れたのか？」
ユカは推測で首をかしげながらサスケに言った。サスケは呆れたように聞き返す。
ユカ 「だって・・・日が強かったし・・・。」
サスケ 「フッ。」
ユカ 「あっ！笑わないでよ！」
鼻で笑うサスケにユカは頬を膨らませた。外では大人しいユカだが、サスケの前では少し表情豊かだ。
お兄ちゃん。私はなんとかギリギリで下忍になれたようです。シド先生が交渉してくれたのかな・・・？いろいろばれちゃったけどあの先生となら上手くやっていけるような気がします。先生にはお兄ちゃんと似たものを少し感じます。暗部だったからかな？なにはともあれ、これでやっと本当のSTART地点に立ちました。まだまだ忍の端くれだけど、お兄ちゃんに少し近づけたようで嬉しい。
＊＊＊＊＊
その夜、ユカは夢を見た。
ヒョォォォォォォ・・・
そこは何もない広い広い空間。見渡す限り地面も、空も・・・何もない。誰もいない、何もない、ただ真っ白な空間だけが広がっていて、その中に私がポツンと立っているの。
ユカ 「・・・・・・・。」
声 「―ここに・・・」
ユカ 「!?」
声 「ここに・・・いる・・・。」
どこからともなく誰かの声が聞こえた。ユカは戸惑いながらも辺りを見回した。
ユカ 「誰・・・？」
声 「ここにいる・・・。」
姿は見えず、白い空間の中にその声は響き渡るだけだった。声は小さく、よく聞き取れなかった。
ユカ 「何を言っているの？」
声 「・・・ここに・・・いる・・・。」
ユカ 「上手く聞こえない・・・何・・・？」
ピピピピピピッ・・・！
その時、ユカは目覚ましの音でハッと目が覚めた。
ユカ 「!?夢・・・。」
体を起こすとチュンチュンと鳥のさえずりが外から聞こえた。時計を見るともう７時だ。
ピピピピピピッ・・・カチッ！
ユカはうるさく鳴り響く目覚まし時計を止めて眩しい窓の光の方を見つめた。
今の夢・・・一体なんだったんだろう・・・？
ユカ 「おはよう。」
サスケ 「・・はよ。」
リビングに行くと先にサスケが起きていた。たいてい朝はユカよりサスケの方が早起きだった。
ユカ 「今日から任務だね。」
サスケ 「楽勝だな。」
ユカ 「でも今日は天気いいから貧血になるね？」
サスケ 「貧血になるのはお前だけだ。」
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作者名：らむ | 作成日時：2021年1月19日 2時
