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バタッ！
２人 「!?」
どこにシドは行ってしまったのかとあたりを見回す２人だったが、その時、ユカがフラフラとよろめきながらその場に倒れた。
シュウル「はぁっ!?」
ミサキ 「ユカ!?」
ユカ 「もう・・・ダメッ・・・。」
ポムッ
驚いたようにミサキとシュウルはとっさに駆け寄った。すると、ユカが倒れると同時に創世獣のフシギダネも姿を消した。
ミサキ 「先生！」
シド 「!?・・・どうした！」
シュウル「おい！ユカ！大丈夫か？」
変わり身の術のあとどこに消えたのかわからないシドをミサキは呼びつけた。するとどこからともなく姿を現したシドが、心配そうに３人に駆け寄ってきた。
ユカ 「シュン・・・みーちゃん・・・ユカはいいから・・・羽根・・・。」
シュウル「!?」
ミサキ 「ユカ・・・。」
駆け寄ってきた２人にユカは消えるような小さな声でそう訴えた。そこにシドが３人のところまで来た。
シュウル「隙あり！」
すかさずシュウルはシドの頭の３つの羽根を掴み取った。
シド 「!?なっ！」
ミサキ 「羽根ゲット・・・!?」
シュウル「って、それよりユカ大丈夫か!?」
ユカの言葉にとっさに羽根を掴み取ったシュウルだが、それどころじゃないとユカを見た。
ユカ 「・・・ちょっと走ったから貧血・・・。」
シド 「・・・とにかく演習中断だ。」
ミサキ 「はぁーい。」
意表を突かれ、言いたいことは山ほどあったシドだったが、続行は難しいとして演習中断を告げた。
シュウル「一応羽根は取ったけど俺らは合格なの？」
ミサキ 「取ったと言ってもあの状況だから・・・アカデミーへ逆戻りかな・・・。」
木陰で涼みながら３人はユカを囲んでいた。そして２人は苦笑しながらそう言い合う。
ユカ 「ごめんなさいぃ・・・。」
横たわっているユカは申し訳なさそうな顔で２人に謝った。
シド 「そうだな・・・。羽根の取り方はどうであれ、３人協力して向かってきたことは評価に値する。演習については追って連絡する。今日は解散だ。」
ユカ 「はぁーい。」
自分だけでは判断しかねると思ったシドは演習の結果は保留とし、今日は解散することにした。
シュウル「さっ。ミサキ、帰ろうぜ。」
ミサキ 「ユカ、立てる？帰ろう？」
ユカ 「うん・・・。まだくらくらするけど、大丈夫。」
ミサキがユカの顔を覗き込むと、ユカに手を差し伸べた。ユカは薄っすらと笑ってミサキの手を取る。
シド 「あっ。ユカは残れ。」
ユカ 「!?」
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作者名：らむ | 作成日時：2021年1月19日 2時
