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シド 「最後はお前だな。」
ユカ 「はっはい・・・!えっと・・・私はうちはユカといいます。今年の首席卒業者うちはサスケの妹です。趣味は物語を考えたり、絵を描いたりすることで、好きなことは創世獣さんたちと遊ぶことです。・・・嫌いなものは虫・・・です。本当に嫌いです。」
ユカは引きつった笑顔を見せながら途切れ途切れにそう語った。シドは静かにユカの様子を伺う。
シド 「それから?」
ユカ 「あっ・・・それと、出来る忍術は創世術だけです。」
シド 「創世術!?」
ユカ 「はい。」
シドは「創世術」という単語に驚いたように聞き返した。
ミサキ 「創世術ってなんですか?」
シュウル「なんか作るのか?」
シド 「創世術というのは自ら想像した獣や物を実現化できる術だ。」
シュウル「獣を実現化?」
聞きなれない術に興味を持つ2人だったが、シドの説明だけではイメージがつかなかった。
有名な術ではないし、みんな知らないよね。大人でさえ、名前だけでも知ってたらいいくらいだもの。
ユカ 「自分のオリジナルキャラクターを実現させるって感じかな?」
シュウル「へぇ・・・。」
シュウルはユカのアバウトな説明に未だ納得がいかないという顔をした。
シド 「だが、この術は物質や構成などの細かい知識を踏まえた上で、全てを的確に思い浮かべなければならない高度な術なんだ。それ故に使える忍も、使う忍も少ない。」
ミサキ 「ユカそんな難しい術使えるの!?すごぉーい!」
ユカ 「全然っ!そんなことないよ!・・・ユカは創世術以外使えないし・・・。」
シドの大まかな説明にミサキは感心した。そしてユカは手を振りながら照れたように笑った。
シド 「まぁ術はあとで見せてもらうとして、将来の夢はなんだ?」
ユカ 「うーん・・・。あの人にもう一度会うことかな・・・。」
シュウル「あの人・・・?」
忍になることが夢だったユカは、将来のことをあまり考えたことがなく、思いついた言葉を口にした
ユカ 「暗部に2年間いた先生なら知っていると思います。」
シド 「・・・!?」
ユカ 「いえ、なんでもないです。」
つぶやくように言ったユカの言葉にシドは反応を示すが、ユカはそれ以上語ることはしなかった。
ミサキ 「先生?」
シュウル「どうかした?」
シド 「いっいや。なんでもない。」
ユカの言う「あの人」というのが気になったシドだったが、ミサキたちの言葉に我に返った。
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作者名:らむ | 作成日時:2021年1月19日 2時