第２６話 ページ30
至side
一成が回していたチャンネルにたまたま壮五が映った。
ほんとに一瞬だったが、やはりAは見逃してなかったみたいでリモコンを奪い取っていた。
まぁ、当たり前だよな。
Aにとったら行方不明でもあった実の兄が、テレビに映っていたのだから。
『いっ、くん。そーちゃん、いたぁ......』
泣きながら、こっちを向くAを見て、体が勝手に動いていた。
そして、抱き締めてから、落ち着いた声で返事をする。
至「そうだね、いたね。」
『そーちゃん、夢、叶えたみたい』
至「...そうだね」
『私のこと、覚えてるかな......？』
至「壮五のことだ、絶対忘れてないよ」
『そーちゃんに、会いたいよ......』
至「天馬にでも頼んで会いに行こう」
『うん...』
芸能関係で顔の広いあいつがいれば、壮五に会うのも夢じゃないはず。
仮に無理だったとしても、絶対に俺が二人を会わせてやる。
だから、待っててくれ。
咲也に声をかけてから、Aを連れて部屋へと戻る。
部屋に戻ってから俺はいつも通りゲームを始めた。
変に意識して微妙な空気になるぐらいなら、いつも通りでいるのが一番だと考えたからだ。
Aと少し話をすると、だんだんと気分が落ち込んでいるからかマイナス思考になっていってた。
話を遮り、気持ちを落ち着かすように名前を呼ぶ。
「マイナス思考になってるの、Aの悪いとこ。
毎回なおせって言ってるじゃん」
『...だって』
至「だってじゃない」
『......。』
「性格を変えろなんて言わない。だけどさ、思ったこと、考えたことを口にすることはできるでしょ？溜め込みすぎると爆発するんだから、適度に発散しなさい。わかった？」
『......わかった。』
「ん、いい子」
いいこいいこ、と子供をあやすようにAの頭を撫でれば、落ち着いたのか、すやすやと俺に寄っ掛かりながら眠ってしまった。
はは、やっぱりいつまでたってもAは子供だなw
起こさないように体勢を変え、Aを抱き上げてベッドへとうつす。
おやすみ、と声をかけてから自分も軽く眠りについた。
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霞草(プロフ) - にゃんまるさん» はじめまして！コメントありがとうございます！あ、ほんとですか！？すいません、誤字ですwwご指摘ありがとうございます！ (2018年1月4日 14時) (
レス) id: 9d5707087f (このIDを非表示/違反報告)
にゃんまる(プロフ) - こんにちは。こちらの作品読ませてもらってます！とても面白いです！。 大変言いにくいのですが、ポリ袋じゃなくてポチ袋じゃないでしょうか？そういう仕様でしたらすみません。 (2018年1月4日 13時) (レス) id: f67bcd144c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞草 | 作成日時：2017年9月26日 16時
