ブリーチ 死神の女狐

霊が十人 ページ11

あ「…すまなかったな。京楽隊長。」

京「春水でいいよぉ？…愛染隊長と何があったかは知らないけど。」

あ「…愛染とは昔色々あって揉めただけだ。…それ以来、愛染を見ると斬りたくなってな。」

愛染…あいつは危険な男だ…なんとしてでも尻尾は掴まねばならない…。

京「そっかー。…ところでどこに向かってるんだい？」

あ「私の家だが？…あぁ、少し調べ物があるだけだから普通に上がって構わないよ。」

京「…家！？誰か住んでるの？」
ん？八神一家…あ！

あ「…理解したようだな。使用人が一応住んでいる。」

京「ごめんねぇ…まさかあの上級貴族とは思わなくて。」
ということは今の当主って…Aちゃん？

あ「気にすることは無いよ。…着いたな。」

京「ここが八神家のお屋敷かぁ…デカいねぇ、どーも。」

あ「まぁ…使用人だけしかいないから結構静かだぞ。」

使「おかえりなさいませ！」

あ「…あぁ。…すまないが書物庫空いてるか？」
久しぶりに戻るな…自分の家…

使「空いてますよ。…そちらの隊長様は？」

あ「輝夜…私の客人の京楽春水隊長だ…そう睨まないでくれ。」
まったく…

この者の名は輝夜(かぐや)…唯一八神家に仕える使用人だ。
だが、八神家に忠誠を誓い過ぎて前当主に抹殺された…それをなくしたのが私だ。
見ていられなかった…忠誠を誓って仕えているのに殺されていく…それを私は許せなかった。
そして助けたのだが…必要以上に忠誠を誓われてしまい私以外の者には敵意をみせる。

輝「…申し訳ありません。京楽隊長様、八神家使用人の輝夜と申します。」

京「…ん？あぁ、うん。よろしくね…というか使用人は君だけかい？」
霊圧からしてこの子だけか…

あ「輝夜だけだ。…他は前当主に殺されたよ。…輝夜、書物庫には春水もいく…誰も門の中に入れるな。」

輝「…かしこまりました。直ちに結界を張ります。」

輝夜はそう言うと…門に結界を張った。

京「凄い霊圧だねぇ…」

輝「…褒めてもなにもでませんから。…八神様、現世でのお身体のご様子はどうでしたか？痛む様なら卯の花様に…」

京「どこか悪いのかい？」
卯の花隊長が来るほどだ…余程身体が弱いのだろうか。

あ「…気にする事はない。輝夜、傷はもう治っているんだ…心配はいらん。」
余計な事を…

輝「ですが！！」

あ「輝夜！…大丈夫。」

少し大きな声で輝夜を黙らせ、安心出来るように笑みを輝夜に向けた。

輝「…はい。」

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